河合塾の先生が書いた本ですが、それをわかりやすく解説するために漫画家と共同作業になっています。内容は、20世紀から最近の世界経済を、高校生程度にもわかるように書いています。本の帯には、「なぜこんな世の中になったのだろう?」と書かれています。国内、国外の政治、経済、社会と要因をあげたらさまざまな説で分析できるでしょう。そこは、あくまでざっくりという方針、読むとわかりますが、中心的に述べていることは、大国の横暴、強者の勝手なルール変更ということがわかります。ニクソンショック、リーマンショックなど、漫画もありますがダジャレ(読むとわかります)もあり笑ってしまいます。
第3章が最近の話題に触れていて面白い。ドルを強くするため金融工学で設ける方法など、あの手この手でなんとか経済を立て直す方法は、アメリカはチャレンジ精神というのでしょうが、よく考えないとあぶないということでしょう。楽して儲けるなということをしっかり漫画の中でも述べていいます。投資銀行の暴走や強欲主義のようなことも明快に書かれています。
個人的な感想をいえば、、サブプライム問題は信頼性の高い、低いものを一緒に証券化して、金融工学的手法でリスク管理しているという。しかし、けっしてリスクはポートフォリオという名の分散をしても、連動して証券価格が動くので、不良債権が一部でも含まれると、すべて水泡に帰することを示した。経済においては物質科学的な手法は使えないことを示しているのではないだろうか? 独立すると仮定した変数(分散した証券価格)の平均値は幻想であることをはっきり証明してまったということでしょう。
これですべて理解できるわけではないでしょうが、ざっくりと経済の流れとその要点は述べていると思います。振り返ればこんな単純なことを渦中にいれば、見抜けなかったということは、経済現象は短期的な予測も難しいということでしょう。そういう意味では今後も用心しなくてはいけないでしょうし、しっかり今回のことを心に刻んでおくという意味で、大人が読んでも得るところはあると思います。