本書はサガンのポートレートと言うより、「万華鏡のように多面的なレポート」である。
駆け抜けるように生き、なぞに満ちた密やかな作家である。絞りこんだ50人ほどに取材し、暮らした生活の跡をたどっていった。この本はサガンの世界を訪れた旅行記である。
「限界を超える悦びは、一生ついてまわるもの。どこまでやれるか試してみたくなることが、次々と出てくるからこそ人生は楽しいの」(疾走するサガン)
自動車事故から奇跡的な生還を遂げる。自分は不死身ではないことを知らされショック。悲劇の始まり。
「才能のないおばかさんほど、まわりの注目を集めたがる」
『悲しみよ こんにちは』で衝撃的デビューでサガンはその後も成功することを宿命づけられ、栄光は容赦なく心を乱す。そして、文学者的乱脈人生が続く。
すべてを喪って、フランソワーズ・クワレーズ・サガン(1935ー2004)