魔法少女たちが住む魔法国家がこの世界にやってきた。
それだけでも非現実的なのに、舞台である学校もかなりおかしい。
剣豪、忍者、怪力女などまるで漫画の世界を集合させたような環境です。
そんな環境のおかげで魔法少女『ゆうま』がメインっぽくない仕上がりになっています。
曖昧な設定が目立つものの、キャラが立っており、テンポも良い。
バトルあり、友情あり、そして意外と多かった伏線の回収と、個人的には面白かったです。
でも少々癖があるので読み手を選びそう。
まず、選考委員の方々も言っている神視点の地の文。
神視点の小説はほとんど経験無しですが、少なくともこれは読みづらい。
ころころ視点が移動するので誰をベースに書いているのかわかりづらく、神様の解説よりも『○○から聞いた』の方がしっくり来るんじゃないの?と思う場面がありました。
たまに出てくる語り口調も、上から目線に感じられるかも知れない。
あと、エロ大好きの変態科学者『山田』(ゆうまに続く主人公的存在)の性格。
変態については他のラノベにも結構いるせいで、あまり驚きはありませんでした。
しかし、己の道を貫く彼は他者の気持ちを顧みずに突っ走ります。
献身的な幼なじみに対して、屈折的な感情故に、冷たい態度ばかりです。
そんな彼を受け入れられるかで面白さが別れそうなところ……。
以上の点を考慮すると安易に高い評価を付けられませんでした。
買った人は読み始めから辛いと感じても、できれば最後まで読んで欲しい。読み終わる頃には印象が変わるかも知れないので。