デビューフルアルバム。オープニングトラック"Like Eating Glass"、活き活きとしたドラムビートが転回し、硬質なギターが鋭角に突き刺さる。そしてフロントマン、ケリー・オケレケのこの声!つんのめるように吐き出される彼の声が、バンドが放つ圧倒的なグルーヴを完成型へと誘う。
Bloc Partyが弾き出すサウンドは、攻撃的かつ非常にクール、知的に響く。なんだか微笑ましくなるぐらいに若々しい活力に満ちたマットのドラミングと、抜群にメロディアスなフレーズがこのクールネスと絶妙に絡み合い、冷えたグルーヴともいうべき素晴らしい昂揚空間を生み出している。
序盤からダイレクトに感覚中枢を刺激、昂ぶらせ、昂ぶらせ、そして落とす。「So Fucking Useless!?」のシャウトが飛び出す鳥肌ものの展開を見せるTr.3"Positive Tension"でも顕著だが、リスナーの精神を一気に解放した直後、驚くほどあっさりと終わる展開が多く見られるのもこのアルバムの特徴か。アルバム終盤にかけて放出される熱量はどんどん増幅。高速のリズム隊が整然と暴れるTr.12"Luno"を聴いて興奮しない人はそうそういないだろう。初来日の際には、ここまで大騒ぎされる存在になるとは思いもしなかったけれど、それに十分値するだけのものを持った非常に良いバンドだと思う。