これは満点をつけたい傑作だ。オリジナル米映画の日本公開から約5年後の公開作品で、舞台は同じカリフォルニア、中年の男2人のワイナリー巡りの旅に、仲の良い女性2人が関わるという基本的なストーリーは踏襲しながら、4人の男女を日本人・日系米国人に置き換え、日本人俳優が日本語の台詞をしゃべる。人間関係の設定や男2人の弥二喜多道中等の細部は変更を加えながらも、これほど見事なリメイク映画ができるとは驚きだ。
オリジナル映画の男女4人をホームステイ経験のある日本人、在米期間の長い日本人、日系米国人にすることで、オリジナル版にはない、自分の居場所は日米どちらかという悩みや、米国に住む日本人の日本語恋しさといった感情が加わり、日本人なら共感できる要素が増えた。
中年世代の人間が1週間という人生の脇道(サイドウェイ)でふと立ち止まって、過去や自分の未来に思いをはせ、明日に向かって歩き出すという、オリジナル映画の味わいも損なわれていない。
主役4人:小日向文世、生瀬勝久、鈴木京香、菊地凛子の演技も実に生き生きとしている。
カリフォルニア・シャワーやトップ・ガンのテーマ曲をさりげなく使う他、ジェイク・シマブクロの音楽も心地よい。
中年世代に幸多かれ、と喝采したくなるいい映画だ。