登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
22 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ベトナム庶民からみたベトナム戦争,
By
レビュー対象商品: サイゴンのいちばん長い日 (文春文庫 (269‐3)) (文庫)
ベトナム戦争の終結であるサイゴン陥落迄の約2週間を追ったドキュメント作品である。著者は当時サンケイ新聞のサイゴン特派員としてこの現場を報道し続けた人物である。本書が出版されたのは陥落後5ケ月というときである。当然、南ベトナム政権崩壊の模様も臨場感をもって描かれている。 しかし、本書は所謂ベトナム戦争の批評本ではない。この戦争の詳しい暦史や南ベトナム支援した米、北ベトナムを支援した中ソへの批評も書かれていない。戦場の悲惨な様子も書かれていない。だから、本書でベトナム戦争の全様を知ろうとすると肩すかしをくうだろう。が、そんなことは本書の価値を減ずる要素ではない。それは他の作品で知ればよいのである。 ここに書かれているのは、ベトナム人の視点からみたベトナム戦争とサイゴン陥落の様子である。著者は彼ら(一般庶民も軍人も政府高官も全て含めて)の民族性あるいは文化を理解し、彼らの視点からこの戦争の姿を描き出している。 しかし、著者は彼らを理解し受け入れても彼らの立場には立たない。あくまで「公平性」を貫いている。この姿勢が本書を優れたドキュメント作品としている。 著者はサイゴン特派員時代に娘連れのベトナム人女性と結婚している。そして、彼女の多くの家族と一緒に暮らしていた。この結婚が本書をよりリアルにしたことは間違いない。 彼はこの後、妻と娘を媒体としてベトナムあるいは東南アジアの国や人々を描き出す作品を発表してゆく。本書はその最初の作品である。 著者の文体は新聞記者出身のノンフィクション作家としては他の作家のそれとはチョット異なる。いい意味で小説的ともいえる情感豊かな文章である。この文体があったからベトナム庶民の姿が生き生きと描かれたのだと思う。今読んでも決して色褪せてはいない。傑作である。
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
近藤紘一の出発点,
By A列車 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: サイゴンのいちばん長い日 (文春文庫 (269‐3)) (文庫)
沢木耕太郎「一号線を北上せよ」を読み、そこで紹介されていたことから本書を知りました。仕事で何度もベトナムに出かけていたのですが、近藤紘一氏のことは知識がありませんでした。サイゴン陥落という歴史的事件を「目撃」した体験のみならず、ベトナム人への暖かい目差しから紡ぎ出される生き生きとした文章が素敵です。1986年、45歳で逝去されたとのことですが、まだ生きていてほしかった。今の経済発展を遂げつつあるインドシナの姿を彼はどう捉えるでしょうか。本書購読後、今販売されている氏の文庫本を皆購入しましたが、絶版も多く、残念です。機会があれば、「近藤紘一ブーム」を是非盛り上げたいものです!
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
懐かしくなり読み返した,
By
レビュー対象商品: サイゴンのいちばん長い日 (文春文庫 (269‐3)) (文庫)
もう20年も前になるのか、最初にこの本に出会ったのは。当時はベトナム戦争などに興味を持っていたので、開口 健の作品なども読んでいた。 どれも勿論分かりやすく情勢を記してあったがノンフィクション故にやはり、重くなりがちで読んでいてとても暗くなってしまう。 その点、この本はサイゴン陥落という重い題材でありながらも、ユーモラスな語り口もあり状況にも入っていきやすかった。 なにより、近藤さんの人柄が溢れる文章に魅了されてしまった。 マラリアが原因で亡くなっていたことを知り、墓参したことを覚えている。 とても残念に思って涙が出たものだ。 この本を、ちょうど戦争を学びだした娘に読ませてあげたいと、再度購入した。何かを感じ度ってほしいと切に思う。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|