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ゴールデンスランバー (ハードカバー)

伊坂 幸太郎 (著)
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商品の説明

内容紹介

俺はどうなってしまった? 一体何が起こっている? 首相暗殺の濡れ衣を着せられた男は、国家的陰謀から逃げ切れるのか? 二年ぶり千枚の書き下ろし大作。


内容(「BOOK」データベースより)

仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた―。精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。

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44 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 過去を称えるやさしさにあふれている傑作, 2008/9/1
伊坂幸太郎の小説のすごさは、構成力だと思う。点と点がいつしか線となり、大きなうねりを持って迫ってくる。そんな文章力が、一番の魅力だと思っていた。
でも、今回の作品は、そんなことがちっぽけになるくらいに愛に満ちあふれていた。
くだらない時間を一緒に過ごした学生時代の友人、そして一度別れてしまえば最も遠い存在になってしまう“元カノ”が登場するわけだが、時を経てもなお彼らの間に流れる“信頼感”は、目の前のとんでもない状況を凌駕するくらいに深い。自分の軸の所在をきちんとわかっているというか、自分の中の優先順位にきちんとケリをつけられているというか、そういう潔さに胸が熱くなる。変わっていっても、同じように大事なもの――その深さに胸を打たれた。
話の軸は首相暗殺事件なのに、変わっていくことや、過ぎてしまった時間を称えるような優しさにあふれている大傑作です。
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 緻密な構成と偶然の産物による助けのアンバランス, 2009/2/1
 残念ながら☆3つです。厳しい評価かもしれませんが、良作ではありますが巷で絶賛されるほどの作品ではない、というのが私個人の感想です。
 完成度は完璧に近いくらい高いと思います。登場人物の何気ないセリフひとつひとつにも埋め込まれていた伏線が後半重大な意味を持って動き出す様は、さながら山腹の雫が大河の河口に発展するようで、大いにうならされました。ミステリーに限らず、これから小説や脚本を書こうとしている人は、この作品をテキストとして研究・分析すれば飛躍的に力を付けられるでしょう。
 しかしながら、ストーリーのなかで、どうしても私は納得できないことがありました。「あまりにも偶然が過ぎていないか?」つまりはフィクションを書く上で誰しもが避けて通れない「都合良過ぎ!!」。ある程度までは仕方ないと思うのですが、私個人の許容を超えてしまったそれが2つあったのです。
(以下、ネタバレに近いのでご注意!!)
・ストーリー中盤〜後半にかけて主人公を助ける人物の、あまりのスーパーマン振りとなぜ助太刀をするかの説得力不足。
・主人公が2度訪れることになる「空き部屋」の謎についての疑問点。
 
 他にもあるのですが、この2点が決定的でした。どちらも、無かったらば恐らく主人公はたやすく窮地に追い込まれるであろう重要なファクターです。だからこそ、もっと納得がいくようにして欲しかった。ですので、☆3つなのです。

 判子を押すなら、「よくできました」でしょうか…。でも、読んでよかったと思いますよ。
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40 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 新作は大作。伊坂幸太郎氏の作家人生における注目すべき一書!, 2008/5/29
By TKMT (東京都) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
 伊坂幸太郎氏の最新作だ。帯には「伊坂的娯楽小説突抜頂点」と明記されているが、たしかに彼自身の持ち味が十分に活かされた読み応えある作品だった。個人的にジョン・F・ケネディ暗殺事件には関心があったので、それをモチーフにした本作品の展開構成には最初から惹かれるものがあった。さまざまなシーン・会話が見事に繋がり、立派なオーケストラの演奏を味わっているような感覚に浸ることができるのは伊坂氏の筆力である。タイトルも印象的だった。

 首相暗殺の濡れ衣を着せられたある男と彼を偶発的に応援するかつての友人達らとの触れ合いに多くのことを考えさせられた。しかも500頁を超える大作であるため、読了するまでに意外と時間がかかった。一気に読み終えた読者もいるかもしれないが、私には大変だった。興味深い作風・内容であるとは思いつつも、途中で頓挫してしまうのではないかと幾度も危惧した。今こうしたレビューを書いているのは、きちんと最後まで読み終えたからである。当然のことではあるが、今回ばかりはそれが何より嬉しい。

 「第四部:事件」がとにかく長い。自分が「逃亡者」にでもなったスリリングな気分になるが、関心事は「最終的にはどうなるんだ?」という一点だ。十二分に読者を引っ張っておいて、「第五部:事件から三ヵ月後」のコンパクトな締めくくりがかえって心地よかったりする。最後にもらった「たいへんよくできました」というスタンプは一体どんな意味を持っているのか。このエンディングに私は安堵した。そして伊坂氏の人間らしさを何となく垣間見たように思うのである。伊坂的娯楽小説の貫徹ともいうべき本書のメッセージとは何か。本書を通じて作者は読者に何を感じ取ってほしかったのか。「娯楽=エンターテイメント」という単純な話ではないだろう。「現時点の集大成」というから、今度も彼の作品は進化を遂げてゆくということだろう。私なりに注目していきたい。
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