倉本聰先生の痛快エッセイ集「富良野風話」の第一弾です。時系列で言うと、
90年代になって出た2冊目のエッセイ集です。(前作は、「左岸より」)
1994年から1998年まで「財界」に連載されたエッセイなので、見開き2ページ
で1つのエッセイとなっていて、1つ1つが短くて非常に読み易いです。
内容は、日本人が失ってしまった心の問題、環境問題、日本時評、文明批評などを
北の国・富良野の森の生活を通して、倉本先生のユーモアとペーソスたっぷりに
面白おかしく浮かび上がらせるところが、読んでいてすごく痛快です。
表題の「ゴールの情景」とは、日本人が何度も通過してきたけど、何度も見失って
しまったことを象徴しています。“豊かさ”というゴールは、何度も何度もあった
んだよー、それにどうして気づかないのー、という感じです。
倉本先生の作品は、ドラマは泣かせたりするのですが、エッセイでは、倉本先生
自身が、おバカなことや楽しいことを考えていて、とても人間味が溢れていて、
先生も一人の人間なんだなー、とすごく感じさせてくれて、大変面白いです。
そういうことを、最近、知った方などにぜひおすすめです。