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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
<ghostize:人を霊的状態にする、霊障・霊的現象を体験しやすい状態へ導く>,
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レビュー対象商品: ゴースタイズ・ゲート 「イナイイナイの左腕」事件 (角川ホラー文庫) (文庫)
中井氏のデビュー作『レフトハンド』を想起させるタイトルながら、内容的には『アリス』『獣の夢』のハイブリッド的な印象の作品…と言えばファンには解かり易いだろうか。当初、「霊能力による鑑識」という宣伝文句に“安易な心霊モノ”の臭いを感じて不安になったものだが、そこはさすが中井氏、全くの杞憂だった。 本作の特徴は、作中でも「霊能力者とその脳機能パターンを鑑識スキルに導入〜」と説明されるように、霊能や心霊現象を「脳機能」という側面から読み解き、描写する点にあろう。 例えば“憑依現象”が「死人の脳機能を(霊能者が)場の無意識を元手に再構築する作業」とされているなど、心霊・霊能は“脳を介した入力と出力の問題”として捉えられている。 私見だが、「バーコードリーダー」を思い浮かべて戴けば解かりいいかも知れない。単なる棒線と数字の羅列に意味を見出して商品情報を吐き出してみせる…その“読み取る・書き出すセンス”こそが本作における“霊能”といえよう。 こうした独特のSF考証をもとに「シニカル調文体&同一語句の愉快な繰り返し」というお馴染みの“中井節”でテンポよくたたみかけるストーリー展開は、相変わらず抜群の切れ味と説得力! 会心の一作である! なお、本作は2部形式となっている。 [case 01:鏡の縁の女] … 上述した「霊能・心霊現象の脳機能的解釈」のチュートリアル的エピソード。この章の霊能表現は凄くコテコテで胸焼けしそうになるが、脳機能的解釈との対比を印象づけるために敢えてそうしているものと思われる。 霊能テイストが鼻についても、どうか頑張って読み進めて戴きたい(笑)。約100ページ。 [case 02:イナイイナイの左腕] … 副題にもなっている本編エピソード。どこをとってもネタバレになりそうで詳細は書けないが、「産業発展期のとある社会問題」と「本章の集団霊障事件」との繋がりなど、目から鱗の斬新かつセンセーショナルな解釈が繰り広げられる。また、主人公・夕季と霊能少女・芙葵との関係についても見え隠れする展開で、想像力を刺激されること請け合いである。“終わり方が尻切れ的”との指摘もあるが、これはシリーズ化への布石ではないかと思っているので、期待して待ちたいところ。約200ページ。 ※詳細は書けないながらも、ネタバレにならぬよう断片的にキーワードを紹介。興味を持たれた方は是非本書を手に取って戴きたく。 「催眠誘導」「場の無意識」「反時計回り」「両手紛争」「廃病院」「脳器質性パニックと脳機能性パニック」「半側無視」「第六資料保管庫」「婆ストラップ」 追記 : 再読の際は、随所の細かい仕込みを探すのも面白いかと(「地図の読めない女」のエピソードが、本編のビミョーな部分の伏線になっていたり等)。あと、婆ストラップは商品化してほしいなあ(笑)。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
今後が気になります,
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レビュー対象商品: ゴースタイズ・ゲート 「イナイイナイの左腕」事件 (角川ホラー文庫) (文庫)
一年ぶりぐらいの新刊ですね!中井先生としては短い出版間隔なのと、デビュー作のレフトハンドを連想させるタイトルだったので嬉しくして手にとりました。 中井先生の作品の中ではだいぶ読みやすい方で、すいすいっと読了。(多少読みにくい部分もありますが、それは味ってやつですね) 超常現象を科学的に説明していく手法はいつも通り素晴らしい。この物語の探偵役とも言える少女、芙癸はほとんどイタコみたいな能力を持っているんですが、彼女を場の無意識の再生機として説明している部分は感心した。 ただ、この本で一番感心したのはキャラが結構立っていること。芙癸ちゃんもだんまりじゃないから可愛いし、メカニックの井ノ頭も優男の感じが愛らしい。キャラが立っているおかげで今までの中井作品になかった安心感があります。ドラマ化できそうだなー、ってくらい。シリーズ物ってことで頑張ったんでしょうね。 んで、あえて悪いところを言えば今までの作品よりはこじんまりしてるってとこかな。aliceとかquartermo@nとか程のスケールは無いです。ただ、このシリーズは始まったばかりですから、その辺りを鑑みると順調な滑り出しと言えるのではないでしょうか。 ただ今は、次が早く読みたい(夕季の妹の話じゃなくても)。そう思わせてくれる作品でした。 次の刊行が数年後とかじゃない事を祈ります。
5つ星のうち 2.0
作風,
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レビュー対象商品: ゴースタイズ・ゲート 「イナイイナイの左腕」事件 (角川ホラー文庫) (文庫)
著者の作品は、「レフトハンド」から興味を持って読んでいたが、「アリス」の時に感じた「何か、著者自身の知識をひけらかす為の作品?」様の印象を本作でも受けた。題材や構成などは、興味を惹きつけるものが多いにも関わらず結局、「で?」の様な感想しか読後には思い浮かばない。もう少し、「自分の知っている事」よりも、「どの様に自分の世界に惹きこむのか」を考え直した方が良い気がする。どの作品も、着眼点がユニークなだけに非常に惜しいと思う。
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