私は昨今のクイズ番組すら満足に答えられないほど日本史に関して疎い。
せめて一般教養程度には理解しておきたいと感じていたところ、丁度この本の存在を知った。
豊崎愛生のファンアイテムとして割り切っている方や、テスト対策などで年号を頭に入れておきたい方には問題無いだろう。
一方私のように大して日本史に興味も無く、選択科目としても触れてこなかった人間が本書を参考書として活用しようとするには、補足解説を読む事になるのだが、如何せんこれが苦痛なのである。
毎ページ必ず(笑)や(涙)などが踊る、相手おかまいなしの痛いノリで展開されており、進むごとにげんなりしてしまう。
さらに「フルボッコ」なんて単語に、しまいには(猛爆)なんてのもある。(そしてこれが使いどころが微妙に外れていて尽く滑っている)
頭を使わないインスタントな笑いのオンパレードは、はしゃいでいるネット初心者を見ているようで本当にいたたまれない気分になる。
また、全体を通して随分馴れ馴れしい口語体で無駄口が多いのも学習意欲をを削ぐ。
これが感性豊かなトークであればまだ救いもあったが、その着眼点は浅く、どうでもいい自己紹介が多めとなっている。
極めつけなのが、「チリの炭鉱に閉じ込められなくて良かった」などという、著者の道徳心を疑ってしまうようなどうしようもない表現も少なくないということだ。
参考書という見方から離れ単純に読み物として評価するにしても、面白い事、過激な事を言おうとする癖に、(笑)等を多用し過剰な感情強要で保身をするという自信の無さ、卑怯さが全編通して鼻に衝く。
近年の参考書は飽和状態なので、勉強嫌いの学生にも読み易いフランクな文章で、著者のカラーを確立しておくという狙いは分からなくもない。
お堅く作れとは言わないが、本書は学問と呼ぶにほほど遠い、本当にいい加減なノリだ。
著者の人柄や授業スタイルについては存じ上げないが、この内容には声優につられた自分も、最近の若者や学習意欲のある読者を馬鹿にしているようで不快だった。
日本史というよりは、国語や対人マナー、お笑いを勉強したくなる作りである。
ともかくこの本、駄目な方には本当に駄目だと思われるので、飛びつくには危険である。
立ち読みなどで実際見て(1ページも読めば充分、全て同じノリである)、自分の目的と感性に相談して購入するか否かを決めるべきだ。
そして個人的には参考書然としてないこの作りに星を与えるつもりは無い。
だが
あっきょは可愛いので星2つ。悔しい。