1968年(昭和43年)11月(1969年1月号)から小学館「ビッグコミック」誌で初登場し、現在も世界中で活躍する不死身のスナイパー。「ゴルゴ13」を創作したさいとうたかを。その後のさいとうたかをと彼を取り巻く人たちの動きは奇跡だ。
作品は、脚本を誰でもいいから書く。それを画にする。すべて集団作業。昔の漫画から劇画に変えた諸氏の影響をもろにうけてきた者としては感深い。さらに、リイド社という出版部門を創った。劇画を中核とした企業として厳然と存在している状況をつくったのだ。
脚本を一人ではなく様々な人間が書く。「ゴルゴ13」の活動はますます幅広くなっていく。
こんな人間像は誰もつくれなかった。あちこちに「ゴルゴ13」の本は置かれている。つい見ると買ってしまう。いつのまにか我が家は「ゴルゴ13」が同居して我らが小さくなっている状況にいたっている。
現在という時代を鋭くつく作品群は、さいとうたかを方式で初めて可能なのだろう。
永久に「ゴルゴ13」は 世界の政治を変えるスナイパーとして 必要なときに依頼者を選び今後も動きつづけるであろう。
今回もすてきな作品が4話収録されている。私が一番納得したのは、表題の作品ではなく、『万能ベクター・VOGUE』である。遺伝子療法は現実化されんとしている。同時に、脅威の生物兵器にもなる。米国と他国の巨大企業の戦いを背景にしながらしっかりと忠告してくれている。最後の場面は さすが「ゴルゴ13」らしい。おすすめ。