教科書では知っていたが、読んだのは初めてのバルザックの小説。日本人が読みやすいように改行を多く取り入れた(バルザックの小説は改行が少ないらしい)新訳なので、とても読みやすかった。そして、予想以上に面白かったので、★★★★★にしました。
書かれた時代は、約180年も昔のことなので、フランスの貴族社会の背景を理解したほうがいいかもしれない。そういう意味では、訳者の解説から読んだ方がよかったかもしれない。
「ゴプセック」は、登場人物をしっかりと押さえて読んでいかないと、時々、混乱するかもしれません。1829年から1830年のグランリュウ子爵夫人のサロンでの出来事から始まる。娘のカミーユが恋するレスト−伯爵の子息について、子爵夫人の代訴人デルヴィルさんが、高利貸しゴプセックの話題を中心に語る。
解説のよると、「ゴプセック(←パパ・ゴプセック←身の過ちの危険・タイトル変更)」→「ゴリオ爺さん」→「人間喜劇・娼婦の栄光と悲惨」と話が受け継がれていく。
ラシャ(ポルトガル語:raxa・毛織物の一種)を売る「毬うつ猫の店」の経営者ギョーム氏には二人の娘、ヴィルジニー(28歳)とオーギュスチーヌ(18歳・神が授けた子・両親がわからない)がいた。画家のテオドール・ド・ソメルヴィユは、妹のオーギュスチーヌ(商人の娘)に恋をし、彼女の絵を描き、当時の官展(サロン)で大評判となったことから、オーギュスチーヌ嬢と結婚することになるが。
文庫で約250ページの小説で、値段は少し高いかもしれませんが、バルザックに少し興味のある方には、お勧めだと思います。