十数年ぶりにゴッドファーザー三部作を一気に観た。
本作品「PART III」では、裏の業界から足を洗おうとしながらも引き戻されるマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)の人生終盤が描かれている。アル・パチーノの表情からは、「PART I」で身に付けた陰りのある凄みも「PART II」で増した憂いもさっぱりと抜け、マフィア業から引退し、子供と共に表の世界で静かに「ビジネス」をしていきたい男が見事に演じられている。
「PART I・II」と比べると落ちると言われることがある「PART III」だが、個人的には「PART I」と並ぶ名作だと思う。(個人的には唯一、アンディ・ガルシアが演ずる小物っぷりに不満だが、ヴィトやマイケルに比べて格の小さい男がゴッドファーザーを襲名したことで、コルレオーネ家の凋落・終焉を描いているのだと理解している。) 特に、ラストシーン、マイケル・コルレオーネの嘆きのシーンは、映画史上残る名場面だと強く信じている。 アル・パチーノがまさにその俳優人生を投じて描いたマイケル・コルレオーネの愛が砕け散るあのシーン程に、人生を貫く悲痛な魂の叫びが描かれた場面は無い。
シシリアの景色も音楽も、その美しさは「PART I」から健在。やはりゴッドファーザーは一気に観たい芸術作品である。