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ゴジラと日の丸―片山杜秀の「ヤブを睨む」コラム大全
 
 

ゴジラと日の丸―片山杜秀の「ヤブを睨む」コラム大全 [単行本]

片山 杜秀
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

『週刊SPA!』の片隅に、世紀をまたいで連載された硬軟自在のコラム「ヤブを睨む」が遂に一冊に。評論家や文化人百人分の咀嚼力。時代を透視し、いまを生き抜くヒント満載。四百本を超えるコラムはすべて知の洗礼です。「怪獣世代」の大器・片山杜秀の全貌が初めてこの本で明かされる。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

片山 杜秀
評論家、思想史家。1963年、仙台生まれ、東京で育つ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。専攻は政治思想史。昭和末期から、音楽や映画、日本近代思想史を主たる領分として、フリーランスで批評活動を行う。2008年より慶應義塾大学法学部准教授、2009年より国際日本文化研究センター客員准教授。2008年、吉田秀和賞、サントリー学芸賞を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 573ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2010/12)
  • ISBN-10: 4163734902
  • ISBN-13: 978-4163734903
  • 発売日: 2010/12
  • 商品の寸法: 20.6 x 15 x 4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By recluse VINE™ メンバー
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著者の1991年から2002年までのコラムの集大成なのですが、なんと言う時代の記録でしょう。ちょうどバブル崩壊後の日本の歴史が同時代進行の形でもう一度追体験ができるというわけです。紀元暦を呈示している著者の視点はユニークです。
でも全編を通してみると、どういうわけか、政治思想の研究者である著者の政治や経済の領域でのコラムはどちらかというと奇をてらったものが多く、ニヒリスティックなdevil's advocateの域を出るものは余りないようです。
予想されたとおり、映画、音楽やスポーツの領域でのコラムがやはり生き生きとしています。特に、映画や音楽(特に日本の戦前の作品)については、これまで「不思議」な理由で戦後は抹殺されていたさまざまな作品が持っていた斬新さと歴史性が豊かに語られていきます。
もっともすばらしい部分は、物故した日本の俳優にささげられたobituaryです。コラム執筆時は存命だった人々もだいぶ鬼籍にはいられた現在から見ると、執筆時はobituaryでなかった俳優論も今では、すべてobituaryのようなものです。限られたスペースの中で、個々の俳優の個性とそれを生み出した歴史の積み重ねが丁寧県に語られていきます。森繁久弥、ミヤコ蝶々、志村実、萬屋錦之助、山岡久乃、勝新太郎などの今はもういない俳優たちが,彼らが背負った歴史の積み重ねとともに見事によみがえります。
274ページの「千人の..が町に繰り出せば日本は元気になる」のオープニングは見事な指摘ですが、いったいどこで著者はこんなことを聞いたのでしょうかね。
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スパに連載していた当時の片山さんの評論はともかく光っていました。どうして、そんな導入部から始まるのか、いつも不思議な開始でしたが、数段落後は本題にアマルガムして不思議な正反合に導きます。この構成で何年もの週刊誌の連載に耐えました。スパの連載が終わったとき、これをまとめて本にすれば良いのに、と思っていましたが、それが約9年後に実ったことになります、良かった。これは残すべきものです。もう一つ残すべきものは、一般の書肆には関係ないものですが、片山さんが推薦をお書きになった清水常良氏の「みみずく通信」ですがこれは余談です。
さて、この本の超越的雑多性をご理解いただくには(例えば)人名索引の「よ」のところを見るとよくわかります 楊貴妃>横井庄一>横尾忠則>横山ノック>吉田茂>吉田拓郎・・・ と続くってどういうことなんだろう。ともかく恐ろしい本です。
片山さんの基本は映画と歌舞伎そして現代音楽ですが、異端やグロテスクそして損な生き方しかできない人々へのお馬鹿な愛情があります。右翼研究はそのきわみといえます。その全ての雑多性がこのスパの連載に収められいます。
私は、この本が好きです。片山という人の著述の面白さ、語り口の面白さが一番発揮されているものです。
そんなこんなで☆は5つ
☆5つの割りに感動が少ないように思われるかもしれませんが、それは気のせいです
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