ファンタジー系の物語が好きな友人に勧められていたことを、こちらのレビューを拝読して思い出しました。
DVDが欲しかったのですが、これも皆様のレビューによると、現時点では画質があまり?とのこと。さらに個人的なお財布事情もあって、VHSを購入しました。
実際にあった一夜の物語、だそうですが、どこまでがさて「実際」かは、登場人物の皆さんがよろしくないクスリをふんだんに召し上がっていらっしゃる上、やたらエキセントリックな性格の方が多いので、その点はあまり深く考えず観ました。
ヴァンパイアよりも、フランケンシュタイン誕生秘話に、重点がおかれています。
館のそこらじゅうにある人形やお面が、やたらと恐い。また、ポリドリの顔、クレアの顔が、やたらと恐い。
また、集中して観ていたのに館の見取り図がぜんぜん想像できないことに、潜在意識として逃げ場がないような奇妙な不安を感じました。
もし、若い頃観ていたら、間違いなくトラウマ必至の不気味映像の数々でしたが、既にある程度の年齢の大人として、今回初めて観た感想としては、眠れないほど恐くはないです。
恐怖より好奇心がうずく映画でした。例えばメアリー、つまりメアリ・シェリーが『フランケンシュタイン』を書いたのは、手持ちの資料によると、19歳の頃らしい。ならば本作『ゴシック』で語られる経験を、彼女はその年齢で体験している・・・痛々しい。
また、未読ですがメアリーの書いた『フランケンシュタイン』では、怪物は『若きウェルテルの悩み』等文学を愛読しており、自分を生んだ科学者に対して配偶者を創るよう要求したが、科学者は怪物が子を生みその一族が増えて人類を脅かすことを懸念し断った、それを恨んで復讐を・・・という内容とか。ならば1931年公開の映画『フランケンシュタイン』より、リメイク版であるデ・ニーロ出演の映画が、より近い内容ですね。興味深いです。
また、『吸血鬼(ヴァンパイア)』を書いたあと、文学にも医学にも絶望して自殺したらしいポリドリの、本作『ゴシック』内で描かれる性癖と十字架の扱い方に、かなり興味をひかれました。(余談ですが、メアリとポリドリは、『ゴシック』に描かれる5人の複雑な関係のなかで共感し合い、友情を育んだそうです)
私は不勉強で、未だ『ヴァーニ』も『カーミラ』もブラム・ストーカーも未読ですが、そうした古典を、少しずつでも読んでみたくなりました。