本書は、中学校で行われていた「いじめ」の標的・トロ吉による、かつてのクラスメートたちへの復讐劇を描いています。
主人公は光也という高校生。中学校当時、彼はいじめに加わらず、常に蚊帳の外にいることを心掛けていた。
光也はいじめの主犯格だった亮太と仲が良く、高校に上がった今でも付き合いを続けている。
かつてのクラスメートたちとは、頻繁に連絡を取り合うことは少なかったが、旧友たちがおかしな嫌がらせを受けていることを知り、そしてそれがトロ吉のせいではないかと疑い始めた。
私は本書の登場人物に対して、あまり共感できない。
光也や亮太が過去のいじめを思い返して、「今はもう大人になった」「大人になって冷静に考えよう」というセリフをはいているが、それはいじめをしたことに対する反省を意味してはいない。自分たちのいじめの内容が子どもっぽかったことに恥ずかしさを感じているだけである。
非常にやりきれなさが残った。