☆ベトナム戦争が勃発した時代に反戦運動の先頭に立ち、かつては【反戦女優】のレッテルを張られていた?反逆児ジェーン・フォンダが本編でアカデミー女優主演賞を受賞した、社会派ミステリーで、彼女はその後も『ひとりぼっちの青春』や『ジュリア』、アカデミー女優主演賞を二回ゲットした『帰郷』と話題作を連打。【アメリカン・ニューシネマ】的な感覚を表現した代表女優として不動の地位を確立する。監督は現代社会の闇に鋭いメスを入れ続けた、今は亡き骨太の実力派アラン・J・パクラが担当。ペンシルヴァニア州の町で、1人の科学者が突然姿を消す。その行方を捜索してほしいと、警官のジョン(ドナルド・サザーランド)が、科学者の友人に捜索を依頼される。ジョンは事件の真相を掴むべく、ニューヨークに飛び、そこで科学者と関係のあったと思われる女優志願のコールガール(ジェーン・フォンダ)に接近するが…。という、お話。全体的にミステリー仕立ての構成で、推理小説やA・ヒッチコック映画を連想したようなサスペンス趣向の面白さがなくもないが、真面目一方?なアラン・J・パクラ監督の演出にムラがあり、快調だった序幕からの渋味のある凝った展開に比べて、後半戦は腰砕け気味となる。 原因は鬱陶しい社会派な要素を絡めたのが挙げられる。やっぱり、こういう内容の作品には多少のユーモアやお洒落な雰囲気がなければダメである。しかし、大都会ニューヨークの風俗描写の映像感覚は非常に優れており、大都会に潜む、危険な不条理や現在アメリカの社会的病巣をとらえた、殺伐とした風景が作風にストイックな魅力を醸成している点は認めたい。うらぶれた感じの姿が印象的なジェーン・フォンダは、さすがの力演。共演のドナルド・サザーランドも、個性的な味わいをいかんなく発揮しております★。