システムを一新したコープスパーティーの新作です。
Chap.1をクリアした時点でのレビューとなります。
前作までのドット絵を用いた探索型のアドベンチャー形式とは違い、今回は脱出ゲームのようなテキスト式の探索アドベンチャーとなっております。
この点に関しては探索での自由度が減ったという感じが否めませんが、道に迷うことがなくなり、幽霊等に追われた際の複雑な操作が必要なくなったという見方も出来ます。
場所の移動に関しては遅いという意見があるようですが、個人的にはそんなに気になりませんでした。寧ろ丁度良いくらい。
テキストを読み続けるだけのアドベンチャーと違い探索要素もある為、退屈せず進められました。
特筆すべきは基本システムが大幅に改善された所かもしれません。
既読、又はオールテキストスキップ、音声も聞き直せるバックログは勿論、オートモードもありいつでもセーブ可能でセーブデータ保存可能数は64?位ありました。
それに加えてゲームの進行によって開放される要素では、CG鑑賞モード(前作のセーブデータがある場合は前作のCGも鑑賞可能)BGM鑑賞、ダミーヘッドマイクにて収録された一部音声の鑑賞、出演された声優方のショートメッセージがあります。
名札集めとエンディング収集も前作と同じく完備しており、前作よりやり込む意味が大きくなったように感じました。
そしてメッセージスキップといつでもセーブ可能のお陰で、バッドエンディングを集めるのに作業感を覚えた前作に比べて今作は非常に快適。
このゲームでは普通の脱出ゲームとは違う点として精神汚染度というシステムがあり、固定イベントや精神を刺激するようなオブジェクト(具体的に言うと死体等)を調べる事によって精神汚染度が上昇し、これが100%に達するとその場でゲームオーバーになるというもの。
このシステムが中々面白い働きをしており、一定数の汚染度になると画面に赤い靄のようなエフェクトが入るのですが、それだけではなくキャラクターの言動に変化がでたりその状態でのみ発生するイベントが存在したりと、良い恐怖演出をしてくれます。
それらのイベントを意図的に起こさせる際も、スキップボタンが非常に役立ちます。
スキップボタンばかり褒めるのもアレなので、次はシナリオに関して。
ここからは冒頭〜Chap.1に関する間接的なネタバレが含まれているのでご注意ください。
まずは『前作をプレイしていなくても楽しめるか』という点ですが、これに関しては私はNoだと思いました。
前作のエンディングに直接的に関係する話が、電源を点けてから説明無しにすぐ流れる上に、Chap.1をプレイしたところ、前作の話がかなりの割合で入ってきます。
そして前作同様、ショッキングな場面やグロテスクな表現が多数含まれる作品であるという点も加えて誰にでも勧められる作品ではないなという印象。
もう少し踏み込んだシナリオの感想を言わせて頂くと、この作品が発表された際に記載された
『もし、本当にやり直せるとして、
必ず幸せな結果が待っているのでしょうか?
やり直したことで、回避していたはずの
より大きな不幸に出会うかもしれないのに……』
というメッセージに偽りは一切なく、前作をプレイ済みの方でもある程度の覚悟が必要かも知れません。
最後に音楽や音声に関して。
ここはやはりコープスパーティーと言うべきか、素晴らしいものとなっております。
新しく作られた曲は勿論、前作までに使用された楽曲のアレンジを聴き、改めてコープスの音楽は良いと認識させられました。
前作でのダミーヘッドマイクを用いた音声と、声優方々の絶妙な演技を合わせた恐怖演出も健在。
以上が個人的な評価となります。
ショッキングなシーンが含まれるゲームの内容に加えて前作をプレイ済み前提であるという点は、やはり無視出来ない為に−☆としました。
それ以外の点に関しては私としては全く文句無しです。
最後に言わせて頂くと前作をプレイしてない方は、前作内容を小説化したものが現在出版されている為、そちらを読んでからという選択もアリではないでしょうか。
長々と失礼しました。
参考にして頂ければ幸いです。