そばにコーヒーがあるささやかな物語の5作目,これが最終巻になります.
人物や背景はもちろん,色々な道具や喫茶店,そして擬音までも丁寧に描かれ,
コーヒーが苦手な自分でさえ思わず飲みたくなる…そんな作品だったと思います.
あとがきでも触れられていましたが,コーヒーが登場しなくても読めるお話も多く,
おとぎ話やSFチックなもの,スイートにブラックと多くの香りで楽しませてくれます.
それに幕間に入る日記のようなエッセイ(?),あとがきもとてもいい味が出ています.
また,最終話とその前はシリーズでおなじみのキャラクタたちの物語になっていて,
特別に泣けるとかではないのですが,これまでを読んでいると余韻に浸れるはずです.
その中でも最終話の一つ前,そこでのあるセリフは『物語の終わり』を暗喩していて….
もう少しだけ彼らの物語を味わっていたかったので,おしまいは残念でなりませんが,
これからも手元に置いておき,また時間が経ってからゆっくりと読み返したい作品です.
全5巻となっていますが,お話はほぼ単独になっていますのでどこからでも大丈夫です.
絵柄はもちろんストーリも本当におすすめで,ぜひ多くの方に読んでいただきたいです.