2005年に出た単行本の文庫化。大幅に加筆修正されているらしい。
著者はコーヒー好きのフリー・ジャーナリストという。
銀座のランブル、南千住のバッハ、吉祥寺のもかというのが、一時コーヒーの御三家と目されていたらしい。いずれも豆や焙り方、お湯の温度などに並々ならぬこだわりがあり、他の喫茶店とは一線を画すコーヒーを出す店として有名だったらしい。
その店主3人に綿密な取材を行い、どうやってその味を出しているかの秘密に迫ったのが本書となる。いや、というより、彼らの異常なまでのコーヒーへの執着を描き出すのがメインとなっている。実際、良いコーヒーを出すための努力や研究、そしてそれに裏打ちされた店主たちの言動には鬼気迫るものがあり、読んでいてぞっとするほどだった。
また、世界の潮流とは異なる、日本に独特のコーヒーの世界も描かれており、おもしろかった。
怪しいコーヒーの世界をのぞきこんでみたい人にオススメ。