私もいわゆるIT業界の人間だが、著者も私と似たり寄ったりの現場で活躍されているのだろう。全般的に話が生々しくて、著者が私の現場にいて、私に駄目出ししているかのようだった。
本書の中心となっているのは、Javaの仕組みを理解せずに書いたコードがどんな問題を引き起こすか、改善するにはどうすればいいのか、という内容で、おそらくは著者の実体験をもとに書かれているのだろう。身につまされる話の連続である。取り上げられる題材は例外処理とか、マルチスレッドとか、文字コードとか、確かに半端な知識で手を出すと痛い目をみる話ばかりで、同じポイントでつまずいたのは私だけではないと思う。とにかく、トラブルプロジェクトにレスキューで参画した(?)著者がおぞましいコードを目の当たりにしたときのため息が一行一行から漏れ出てくるような生々しさがある。
ただ、本書自体は厳密な解説書ではないので、もし著者のツッコミが理解できないようであれば、よりお堅い解説書などを適宜参照すべきだろう。
本書の性格上、合う合わないがはっきりとあると思うが、感じるものがあるひとにはいい読み物だと思う。