パソコン黎明期の頃からの光栄ファンであり、信長の野望17ヶ国版や全国版の時代から信長の野望で良く遊んでいた者です。今回の信長の野望のテーマは「道」ということで、今まで一度も 取り上げられたことの無いテーマで、しかも信長の野望だけでなく今までリリースされてきた戦国ゲームの中においても、あまりスポットライトが当てられてこなかったテーマに目をつけて挑戦した、ということについては私は評価できると思っています。
ただ単に「道」とだけ聞くと、とても地味で唐突に聞こえますが、「道」の重要性は歴史評論家の間でも一様に認められていることです。経済上においても、軍事上においても、道路の果たす役割は大きく、ここにいち早く着目して、道の規模に応じて等級まで付けて都市区域以外の道路までも整備・拡張して行ったのが織田信長です。
良い所に目をつけたとは思いますが、みなさんが既にご指摘をしている通り、今回の天道のゲームにおいて、この「道」に関する重要性が、全くと言っていいほど、うまくシミュレート出来ておりません。有っても無くても普通にゲームは進められるし、逆に道を大切にしたところで、全くとは言いませんがさほどゲームを有利に進められる感じもありません。具体的なことを言えば、ゲーム最初に町や集落をつなぐのに道を作って、中盤以降は敵が国境の道路を切ってきたのを、攻め込むときに繋ぎ直す程度で十分足りてしまい、誰がやっても道路政策についてあまり違った方針は取れない(とっても意味がないし、あまり変わり映えしない。)のではないでしょうか。
信長がやったように作る道の規模に応じてグレードを設けて、太い道ほど大軍が行軍できてしかも移動のスピードも早くできるようにし、また、商業の発展についてもアドバンテージが得られるようなゲームの作りには出来なかったのでしょうか? 行きすぎかもしれませんが、「研究」の進捗も道が発達することにより、物や人の往来が多くなるということで、期間が早まるなどのメリットをつけても良かったかもしれません。商人や南蛮が大名のところへ訪れる頻度が高くなるようなことを盛り込んでも良かったと思います。
とにかく、今回、テーマに「道」を選んだのなら、もっともっと「道」に関する色々な施策をゲームに仕込んでもらい、ゲームの中での「道」の存在感が浮き出るようにしてもらいたかったです。そして、「道」の存在意義についてもっと徹底的に拘って貰いたかったですよ。
そこそこ遊べるゲームにはなっていると思いますが、言うまでもなく「信長の野望」は長い変遷の歴史を持ち、タイトルの後ろに2桁の番号を持つようなゲームシリーズですから、ユーザーの求める完成度のレベルは半端なものではありません。
この程度の完成度では、ファンを満足させることなど出来るはずもなく、ユーザーやファンの間からブーイングが起きるのも仕方のないことだと考えます。メーカーさんには厳しい話だとは思いますが、信長ファンの期待に答えられるような物作りをして行ってもらいたいものですね。