本作を形容するならば『イライラ』この一言に尽きるだろう。
兎に角、モーションがトロすぎる。初弾がまず当たらない。
格闘ゲームに措ける弱弱中なんかのコンボを出そうとすると
最初の1発目から超大技くらいの挙動であり、そのくせ敵キャラ
の動きは瞬速(特に南斗勢は異常な速さ)であっという間にボコボコにやられる。
かろうじて攻撃が到達しても敵の固いガードに逢い4〜5発は無駄に叩き込む必要がある。
体力ゲージをある程度削ると、こちらの攻撃派生は完全キャンセルされ
敵キャラが覚醒しスピード、攻撃共にパワーアップで反撃開始だ。
こちらの動きが単純連続コンボや、低速であればある程その餌食になり易い。
操作キャラ、トキなんかの時は4〜5発先行コマンドを入力すると数秒は無駄に舞っており
挙句には最終的に咳き込む始末である。当然死期はますます早くなる訳だ。
また、ロックオンという概念がないので対象キャラに照準を合わせた
攻撃が非常に困難である。無双系に見られるワラワラと湧いた雑魚が混在する中から
対象のボスキャラに攻撃を仕掛けたりすると、いきなり脇のモヒカン雑魚を殴り付けたり
している。画面上の操作キャラが思う様な動きをしない為、強烈なストレスを感じる。
極めつけはボス戦におけるQTE。間違えると敵の体力が半分復活する。
もう、がっくり狼狽。こちらがあべしと叫びたくなる瞬間である。
操作性、ゲーム性は最悪であるが、CGムービーはなかなか綺麗で評価できる。
ゲームモードには(伝説編)(幻闘編)があり、割合としては半々程度。
(伝説編)は原作に忠実な再現をしており、ムービーもコマ割カットや台詞等も
ほぼそのまま踏襲している。原作直撃世代のオッサンにとっては涙モノの演出となっている。
(幻闘編)は架空シナリオで三国無双にあるようにマップ上の拠点を落して
徐々に範囲を広めてクリアしていくというゲーム性だ。コーエーの骨頂たる部分である。
この編はムービーはいいとしても批評の論点はそのシナリオにある。
キャラごとに振り分けられた数面はテンプレートの枠組みで固定され操作キャラだけ
変化しているという仕様である。なので、シナリオは後付けであり相当強引なモノである。
ジャギとケンシロウが共闘したり、「アミバはそんな事言わない」みたいな展開
そしてマミヤとラオウがガチ対決する、など武論尊が聞いたら卒倒しそうな超展開を拝める。
もはや割り切ってネタレベルとして楽しむしか他ない。
この様につっこみ所満載の本作であるが、短気な私がなんとか最後までゲームを
続けられたのは偏にマミヤのおかげである。正確に言えばマミヤの尻のおかげである。
操作中のカメラワークはTPS仕様でプレイの大半は背面を眺めるに終始するのだが
マミヤの場合、必殺技を繰り出すと何故か一瞬臀部のアップになったりする。
全く意味不明だが大いに評価できる。また、マップギミックに抜け穴や崖登りがあり
屈んだり、よじ登ったりする。また此処でも過剰な程に腰を振ったりするのだ。
余談だがDLCにマミヤのコスチュームがあるらしい。早速購入してみた(80ゲイツ)。
白地のドレスといった露出の少ない地味な出で立ちだったが、服が破けてくる(本作は体力が
減ってくると応じて着衣が破けていく設定)とコーエーの狂気が垣間見えてくる。
何と臀部の着衣は青地のTバックになってしまうのだ!もはやZ区分の演出である。
良い点もあれば悪い点もある。総論としては操作に慣れるまで、またキャラを成長させるまでは
相当な忍耐力は必要だと思います。これから新規でやろうと思う方はケンに拘らず、使い易い
キャラから始めると良いでしょう。DLCも比較的豊富ですので気長に構えていく気概がいいと思います。