「情報処理は20世紀に入ってからのものとしばしば思われているが,そうではない」と主張する筆者は,1800年代から歴史をひもとく。19世紀初頭の産業革命後に情報収集,処理のニーズが増大したことから生まれた「情報機械」の考え方,後にオフィスに広がった事務機についての記述で本書は始まる。さらに,「計算機関」をつくろうとしたバベッジの構想へと話は移っていく。
その後登場したENIACなどのいわゆる計算機についての記述はもちろん,この書を貫くのは「技術」と「社会」の"相互作用"とそれらがコンピュータの発展にどのように寄与したかである。技術の変遷に焦点をあてた歴史書は数多くあるが,これらに対して本書は,技術がいかに社会に受け入れられたかを整理することにより"生き残るコンピュータの姿"を浮き彫りにした。開発者にも販売担当者にも,「成功とは何か」を意識させる1冊である。 (ブックレビュー社)
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パート2は電子計算機の発達のうち、第二次世界大戦のさなかにおける着手から、IBMが1960年代中期に最大のメインフレーム・コンピューター・メーカーとしての地位を確立するまでの歴史を描いています。第4章では、戦争中のペンシルベニア大学におけるENIACと、その後継機であり、現在に至るほとんどすべてのコンピューターの青写真ともなっている、EDVACの開発物語です。第5章は、コンピューターをただ計算するだけの機械からビジネス・データを処理する機械へ変身させたコンピューター産業の初期の発展。第6章では、安定した工業標準としての地位を初めて確立しIBMの支配権を強固なものにした、IBM System/360クラスのコンピューターに焦点を当て、メインフレーム・コンピューター産業の発展を検証します。
パート3では、戦争終期のコンピューターの発明から最初のパーソナル・コンピューターの出現に至る四半世紀間での、いくつかのカギとなるコンピューターの革新の歴史について。第7章はコンピューティングのキー・テクノロジーの1つ、リアルタイムの検討を行います。このテーマは、飛行機の座席予約やスーパーマーケットのバーコードといったような、ふだんよく利用されている応用の面から検証してあります。第8章ではソフトウェア技術の発達とソフトウェア産業の出現を語り、第9章では1960年代末のコンピューティング環境における重要な発明、タイムシェアリング、ミニコンピューター、マイクロエレクトロニクスの発達をカバーしました。この章の目的は、1つには、コンピューターがメインフレームからパーソナル・コンピューターへ一足飛びに変貌したとする一般的な考えを是正することにあります。
最後のパートでは、コンピューターを多くの人々の机の上にもたらすことになった、最近20年間の発達の歴史を扱います。第10章は、1970年代中頃の最初のホビー・コンピューターから、その10年後のいまやお馴染みとなったパーソナル・コンピューターへの変貌までの、マイクロコンピューターの発達の歴史を記述。第11章の焦点は、1980年代のパーソナル・コンピューター環境です。そのときパーソナル・コンピューティングの重要課題はもはやハードウェアにはなく、ソフトウェア-とくに“ユーザーフレンドリー”なソフトウェアにありました。この10年間の歩みは、マイクロソフトその他のパーソナル・コンピューター・ソフト会社の驚異的な躍進で特徴づけられるでしょう。
本書は最後を、コンピューティングの最新の章、インターネットの議論で締めくくりました。焦点はワールド・ワイド・ウェッブ(World Wide Web)と情報科学におけるその前身におきました
登録情報
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著者は、コンピュータ史の専門学者です。作家やジャーナリストが、付け焼き刃の勉強で書いたものではありません。でも、けっして難解な本ではありません。文系の読者にもやさしく理解できるように書かれており、「講談社現代新書」のように気楽に読み流せます。
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