海外のコンピュータ発展史を扱った写真集としては、これまでにも『コンピュータ 写真で見る歴史』(タッシェン・ジャパン)など、いくつかのタイトルが刊行されている。しかし本書のように、国産機を扱った写真集はまれだ。
なかでも、国産の論理素子「パラメトロン」を使った日本独特のコンピュータを扱った章は、米国発の技術に席巻された国内IT産業の現状と比較する上で興味深い。その写真を56点も掲載した本は他にないだろう。パラメトロンは東京大学の大学院生だった後藤英一氏が1954年に発明。同大のほか日本電気(NEC)、日本電信電話公社(現NTT)、富士通信機製造(現、富士通)、日立製作所が競い合い、独自の発展を遂げた。
無骨な金属筐体や、フェルトの織物のように絡み重なり合ったケーブル。写真の1枚1枚から、当時の技術者の奮闘ぶりが伝わってくる。
(日経コンピュータ 2005/12/26 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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