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塩野七生の素晴らしい点は、歴史を綿密に調べるという姿勢だけではない。そんなことは専門家がもっと詳しくやっている筈である。塩野七生はその歴史を、歴史に明るくない私にさえもわかりやすいように物語化することが出来るのである。数多くの登場人物が出てくるが、権力者ではなく、実際に戦った民衆の心情も多く吐露されていて、一つの出来事に対して多!角的な把握を求める塩野七生の生き様まで伝わってくるように思われる。ジェノバ人とヴェネツィア人が一緒に戦う上での行き違いや、それを超えた団結についてなど、読み終えた後でも読者を考えさせるような示唆的な要素にも満ちている。
読み終えた後、私は深い感動とともに世界史の教科書をひも解いてみたのだが、とても簡素な記述に落胆したのを覚えている。しかし、世界史の教科書に載るほどの事件も、 そうでない事件も深い意味を後に残していくのだと思った。
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