私自身がコンサル業界に勤務しているため、こういった書籍にはひとまず目を通すことにしている。
主著者の荒木田という方は存じ上げないが、恐らく執筆の方向性や例証を見る限り、ACに勤務されていたのかなあ・・・と思う。
給与の例などを見てABかな、とも思ったけれど、米系ファームと書いているし・・・。
さて、内容としてはコンサル業界に入りたい学生・転職者や入社数年の若手が知りたい
基本的な知識は網羅されているように感じる。
広範囲ながらも浅すぎることはないし、また、PJストーリーが30ページほどを割いて記載されているため、
具体的なPJ進行の流れやポイントなどもつかみやすいだろう。
加えて、各業界からの転職者が入社を目指すポイントなども記載されているため、
新卒入社を目指す学生のみならず、社会人の転職の際にも役立つだろう。
気になったのは、コンサルに求められるスキルや能力についての記述が、技術(3Cとか)や
手法(CRMが〜や特定インダストリの知識が〜など)に偏りすぎている点。
もちろんそれが無ければ話しにならないが、スキルだけならSIerや
特定インダストリに従事するの人間の方が優れているのが普通である。
その中でコンサルに求められるのは、地頭の良さから来る発想力はもちろん、
「コミュニケーション能力」が非常に重要なのだ。
例えばメーカーでは良く、「営業部門と開発部門の仲が悪い」と言われる。
そこで、間にコンサルが入って、まるで御用聞きのようにニコニコ双方の言い分を聞いて、時に第三者の意見を述べて・・・
というのは、実はコンサルにとってかなり重要なスキルの一つなのである。
そういったコミュニケーションの部分の話しがほとんどなく、
学生などは「頭が良くてスキルを振り回すのがコンサル」などと勘違いしてしまうかもしれない。
他にもGCAサヴィアンはコンサルではないのでは・・・という気もするが、
特段内容面の重要な部分についてのミスなども無いし、学生や転職者にとっては非常に有用な一冊であると思う。
コンサル業界への入社を目指す方は、手にとって損は無い。