私は通常あまり、コンサルタントと称する人の書いた本は読まない。大前研一、高橋俊介、トミ・ピーターズなどといったマッキンゼー出身者は例外である。なぜ彼らが例外かというと、思考が深く、間違いなく彼らにしか書けない内容というところまでのレベルの高さがあるからだ。どこかで聞いたことあるよこれっていう感じが全くない。
そういうわけではあるが、今回は新書本ということもあり、軽く読むには良いかなとか思いながら、手に取ってみた。
この著者によれば、現場力=仕組む力(=論理的思考)×仕掛ける力(=コンセプト思考)のバランスによるもの。これは今後、どのビジネスマンにも必須で求められる基本スキルだということだ。そのこと自体当たり前(できる、できないはともかくとして)ではないかと思うのですがね。そういう意味では、本書には何か画期的な記述なんかがあるわけではないのです。
では、この本の優れているところはどこ??というと、誰でも頭では分かっていること、「今さら言われなくたってねぇ」という「一見当たり前」のことを、「当り前」で処理せずきちんと言語化、視覚化しているというところだろう。さすが、キャリアの長いコンサルタントだとは思う。「頭では分かっていること」、「今さら言われなくたってね」という程度のヒトって、間違いなく、それらを言語化できないし、他人にも説明できないと思いますから。
仕組む力(=論理的思考)×仕掛ける力(=コンセプト思考)を軸に、さまざまなスキルと経験で周囲をうまく引き込みながら成功に導くには、具体的にどういうにう力を身につけるのか。この本の続編を読みたいところだ。
それについての私なりの答えは、組織、プロジェクト全体を統括するという俯瞰的な視野に立ち「自分にとっての当たり前」=「やるべきこと」をしっかりと言語化し、視覚化し、地味に確実にこなしていくしかないというものだ。皆様はいかがですか。