本書では、高層マンションに住むことでどういった影響が現れるかについて、
色々なデータを元に解説が行われています。非常に興味深いのは、5階よりも
高い場所に住むことで、色々な体への悪影響(流産率の増加、高血圧、神経症など)が
明らかに増加していることです(超高層マンションの場合は、中層階に問題が多い)。
結局はっきりとした原因は解明されていませんが、高層マンションに住む
リスクについては、十分に理解できます。一生ものの買い物をする消費者に
とっては、どのようなメリットとデメリットがあるかについて、明らかに
してもらえることは大変ありがたいです。
一方で、最初は高層マンションの健康へのリスクについて興味を示していた
政府機関や建築業者が、国として高層マンション建築を推進し始めた頃から
著者に対して、助成金打ち切りや脅しのような電話をかけるようになるという
くだりをみると、経済がリスク開示を打ち消してしまっているのだという現実に
残念な気持ちにもなります。
これだけ、はっきりと健康リスクが現れているにも関わらず、一向に対策を
考えようともしない関係団体には不信感を感じてしまいます。
とにかく、高層マンションには妊娠した女性と子供を住まわせることは、
健康に対して重大なリスクを負うことになるということがわかりました。