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31 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
50年待ち続ける愛もさることながら、50年かけて築いた愛も胸を振るわせる物語,
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レビュー対象商品: コレラの時代の愛 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1985)) (単行本)
19世紀末のコロンビア。若き娘フェルミーナ・ダーサは青年フロレンティーノ・アリーサの求愛を受ける。しかし彼女は医師フベナル・ウルビーノと結婚。フロレンティーノは51年9ヶ月と4日もの間、フェルミーナを待ち続けることになる…。 半世紀以上も一人の女性を思い続ける男の物語ですが、20世紀ないし21世紀の恋愛小説に引き比べると、この小説は1985年に書かれたにも関わらず実に古風で、激しい熱情といったものは主人公たちの間には立ち現れてこないように見えます。彼らの会話も直接話法で書かれることはまれで、切り結ぶような激しい言葉のやりとりはなく、淡々とした事実の描写が続きます。 この500頁を超える長年月の物語で、私が最も印象的に思ったのは、長きに渡って一人の女性を思い続けたフロレンティーノの恋情よりも、確かに共に日々を積み重ねてきたフェルミーナとフベナルの曲折を経た夫婦愛です。 フロレンティーノの思いに心が重ならないわけでは決してありません。フィッツジェラルドの「ギャッツビー」のような物語に魅かれる気持ちが私にもあります。 しかし、フェルミーナとフベナルの夫婦の間に起こる小さな出来事の数々は、他の誰でもない二人が共同で紡いだ記憶のかけらとして確実に残っていきます。 妻の誕生日に一日家事を引き受けたものの、失敗続きの夫。 喧嘩の末の家出後、夫が迎えに来てくれて嬉しさのあまり神に感謝する妻。 「毎日ちょっとした誤解があったり、一瞬相手に憎しみを感じたり、お互いに不潔だと思ったりしたが、二人でそうした局面を乗り切り、ときには夫婦の秘めやかな営みの中で信じたがたい栄光の瞬間を手に入れたこともあった。あの頃、彼らは急ぐこともなければ、度を過ごすこともなく深く愛し合っていた」(326頁)。 こう綴られる二人の物語は、長い歳月こそが成しえる、じっくりと熟成した愛として、私の胸に深く沈みました。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
こんな小説があるなんて,
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レビュー対象商品: コレラの時代の愛 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1985)) (単行本)
50年以上もの歳月、一人の女性を待ち続けた男の物語。
一体どんな小説なのだろう?と思い手にとったが ページをめくるにつれてあまりにも独創的な物語の広がり方、 予想のつかなさ、つかみどころの無さに最初は戸惑った。 しかし読み進めていくうちに、次々に現れる描写の濃厚さや緻密さに夢中になった。 ただただ物語の世界に身をまかせて読み進めていくことで、 目の前を見たこともない不思議で美しい景色がどんどん通り過ぎていくような そんな感覚になっていった。 物語は真っ直ぐには展開せず、男の人生と女の人生を交錯させながら ゆきつ戻りつ、ときにまったく別のものが現われて話は飛んでまた戻る。 そうやって500頁にもわたって、50年以上の時間が語られていく。 舞台はコレラが猛威をふるっていた19世紀末のコロンビア、ということだけれど 幻想的な描写は、もはやどこの時代のどこの国でもない場所に思えてくる。 読んでいる途中は「長い」と感じたりもしたのに 読み終わった後にはなぜか「また読み返したい」と感じていた。不思議な小説だった。
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
二つの愛の物語,
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レビュー対象商品: コレラの時代の愛 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1985)) (単行本)
ストーリーは、コレラがまだ不治の病の時代におこった二つの愛の物語である。
一人の男の50年を超える片思いと一組の夫婦の話である。 メインテーマは、50年を超えて一人の女性フェルミ-ナダーサを思い続ける男フロンティーノアリーサの愛情である。一度は親の反対にもかかわらず愛し合い結婚の約束までした間柄であったが、フェルミーナの心変わりであっさりと二人の関係は終わってしまう。 その後フェルミーナは医師フナベルウルビーノと結婚し、上流社会になじみ、一男一女をもうけ穏やかな夫婦関係を彼の死後まで続けていく。表面的には穏やかな夫婦生活のなかにも、様々な出来事があり、夫の不貞から日常生活の些細な行き違いなどが丁寧に描かれている。それが非常にリアルで作家自身の体験かと思うほどである。 この間もフロンティーノも様々な恋愛は繰り返しながらも本命のフェルミーナを忘れることはなくいつでも彼女を迎えられる準備を怠らず社会的成功していく。 フナベルの死後、70歳代になりフロンティーノの思いがようやくかなえられるのである。 フェルミーナからみるとフロンティーノとの初恋、フナベルトの結婚生活、そしてフロンティーノとの老後の恋愛という話になる。それを順序を追ってではなく時間が前後しながらストーリーが進行され、戸惑いながらもストーリーに引き込まれていった。 彼の著書の中では、読みやすくストーリもわかりやすいので、個人的には非常に楽しめました。お勧めの一冊です。
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