本書にはなんと「新しい発見」のあることか、まずそれに驚く。今まで種々の書物・データに散見されていた情報を集めたといったものではなく、体系的に網羅的に書かれている。また、ダカールやバカイといった曲名からの解題も著者の理解の深さと、コルトレーンに対する尊厳にも似た愛情を感じる。
人間関係、音楽的技術の進化なども音楽的専門語を理解できない私のような単なるジャズファンにも理解できるように説明されている。
驚愕の書であり、感動の書であり、奇跡である。
すべてコルトレーンファンに、ジャズファンに、音楽ファンに読んでもらいたい。また、アフリカ系アメリカ人の歴史などに興味を持つ人たちにも是非読んでほしい。
著者の渉猟のすさまじさ、理解の深さ、真摯な姿勢、そういったことが肌に伝わる。そして、ジャズがいかに素晴らしい表現芸術であるかも悟ることになる。
まさしく、奇跡の書である。