1巻の続きと見せかけて……新キャラ登場や様々な伏線張りで転換点に。結構長いシリーズになりそうで期待しています。
現れたのは少年と青年、陳腐な発想ならば彼らが王子様的に――となりがちだが、あくまで閉鎖空間は閉鎖空間。彼らの存在によって、多少クリスへの風向きがよくなりましたが、まだまだ油断は出来ません。何となくミス・デスモデーナの思惑も見え隠れしてきましたが、前巻のレビューに書いた「予想」に多少なりとも触れていて、私もラファエル氏のように少し気分が……(苦笑)
あとはキャリアアップを目指すメイドさんの「一方的に誰かの為になる関係なんてない」という台詞が印象的。それでいてクリスの問いに対してとても純粋な「暖かな部屋のイメージ」が口をついたあたりのアンバランスさがちょっとツボでした。生きてゆくために必要なものは互いに利用し合うけれど、それに飲まれてしまったわけではないのだな、と。
などなど、好き嫌いは別にして、話に無駄なキャラクターがおらず、時にズバッと時にさらりと、こまやかな感性で個々人の魅力を引き出す台詞回しや演出の上手さは相変わらずです。クリスの出生の秘密、クリスマスの部屋飾り、先が非常に気になる作品です。