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コルシア書店の仲間たち (文春文庫)
 
 

コルシア書店の仲間たち (文春文庫) [文庫]

須賀 敦子
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

六〇年代のミラノ。教会の中の小さな書店、サロンでの文学談義、夜中に訪れる空腹な客。理想の共同体を夢みた仲間との十一の情景

内容(「BOOK」データベースより)

1950年代の半ばに大学を卒業し、イタリアへ留学した著者は、詩人のトゥロルド司祭を中心にしたミラノのコルシア書店に仲間として迎え入れられる。理想の共同体を夢みる三十代の友人たち、かいま見た貴族の世界、ユダヤ系一家の物語、友達の恋の落ちつき先など書店の人々をめぐる情景を流麗に描いたエッセイ。

登録情報

  • 文庫: 237ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (1995/11)
  • ISBN-10: 4167577011
  • ISBN-13: 978-4167577018
  • 発売日: 1995/11
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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25 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By filmfan
形式:文庫
著者が若い頃に移り住んだミラノの町にある小さな書店。夫となる人も含め、より良い社会の実現を目指し、理想に燃える仲間たちの姿を丁寧に描写している。

年月を経て、夫から取り残され、やがては町の住人ではなくなっても度々イタリアを訪れ、かつての仲間や友人たちと短い時間を共にする作者が、様々なエピソードをつないでいく。時として時間軸や場所が交錯し、章の最後まで読むと、霧が突然晴れるように全体像が見渡せるようになる。パズルのかけらを一つ一つ集めて一つの風景を創作していくような、繊細かつ大胆な構成が見事である。口語のような印象を与える柔らかさを持ちながらも、深みのある文学的な気品を失わない言葉を、練りに練って贅肉を落とした簡潔な文章にまとめ、軽快なテンポを保っている。文学作品を翻訳するという作業に長年携わってきた中で鍛え上げられた職人技とセンスが素晴らしい。

このレビューは参考になりましたか?
24 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:文庫
巷に氾濫するひたすら明るく陽気なイタリアを謳った本とは一線を画したうつくしいエッセイ。 イタリア事情や文化・言語についての著者の落ち着いた洞察と豊かな知識が窺え、安心して読めます。

また、磨きぬかれた日本語が読んでいて心地よく、文章やことばのひとつひとつを選びに選んで丁寧に書かれているので心の奥まで情景が沁みとおり、気持ちが穏やかになります。 深くイタリアに取り憑かれている(?)友人、イタリアでの滞在を決心した友人などに是非読んでもらいたく、しばしば贈っている本です。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
『コルシア書店の仲間たち』(須賀敦子著、文春文庫)は不思議な雰囲気の本である。第2次世界大戦の混乱の中で、イタリアのミラノにコルシア書店という一風変わった書店が店開きする。この書店は、司祭にして詩人であるダヴィデという魅力的な指導者と、その仲間の若者たちの手によって運営されていく。「狭いキリスト教の殻に閉じこもらないで、人間の言葉を話す場を作ろう」という目的で始められた書店は、教会当局から目の敵にされ、その執拗な圧迫にさらされ続けることになる。

この本は、「黒い修道衣を旗のようになびかせてさっそうと歩き、滝のように笑う」ダヴィデに惹かれて、1960年から11年間に亘りこの書店の活動に参加することになった著者が、20年の歳月を経て、当時の仲間たちを偲びつつ書き上げた追想の書である。

そこには人との出会いがあり、人との別れがある。感傷を排した簡潔な文体で、それぞれの個性と事件が生き生きと描かれているので、自分もコルシア書店の一員になったような気分にさせられてしまう。そして、行間から、ミラノの石畳を歩く登場人物たちの足音が聞こえてくる。
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