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最も参考になったカスタマーレビュー
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
問題の存在を改めて認識させてくれる,
By 羽後燦樹 (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: コリアンサッカーブルース (単行本)
本としての出来栄えは、決して良くはない。時間をかけて取材し、熟成させて書いただけに、在日朝鮮人たちの<断面>については、かなり突っ込んだモノになっている。 ただ、構成がなってない(文章も下手だけど)。<断面>を無秩序に並べただけ。全体として何かを指し示すようなグランドデザインは伝わってこない。 代わりに著者がしょっちゅうしゃしゃり出てきて暑苦しく<私見>を述べまくる。 それら<私見>がグランドデザインに相当する(つまり本書で著者が伝えたいこと)であるならば、それは効果としては明らかに失敗である。 とはいえ、切り取られた<断面>にはハッとさせられるものが多い。 たとえば在日朝鮮人のきわめて多様なアイデンティティを物語る数々の<断面>。 そして彼等にとってアイデンティティの持つ<意味>の重さ。 自らのアイデンティティを語るにおいてエスニシティ(民族)、ナショナリティ(国籍)の定義からかからなければならないという、現実。 日韓両国の歴史的関係の象徴的存在でありながら、共催の<お祭り>気分にノーテンキには決して乗っかれない、いやむしろ息を潜めている感のある総聯系在日朝鮮人たち。 共催によって全てが好転しつつあるわけでは決してない。 本書は問題の存在を改めて認識させてくれるのである。
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