本書は地域におけるコミュニティについて多方面から光を当て、論じられている。
編者である杉万俊夫を始め、現在の多くの自治体で課題となっている過疎地域を始め、地域医療、地域教育、防災コミュニティなど多様な課題がテーマとなっている。そういった問題について、様々な方向からの課題を地域住民の力でいかに解決していったのということについて、いくつかの事例をもとにそれぞれのとった手法をつぶさに検証することによって、これからのコミュニティの在り方について論じられている。
とはいえ単なる事例集であるわけではなく、理論的にもこれからコミュニティがとるべき方向についての示唆もなされている。ことに第1章における活動理論と規範理論には得るところが大きかった。
これからの地域コミュニティを学ぶ上では大きな示唆を得られるという意味で有益な文献であると言えよう。