後編となる今回はメンターであるホフマン氏からの課題を実践する回となります。
今回も課題につまずきながらも成長していく姿を見せるケンが見所です。 特に当初、自分のアイデアが上手くいかずにつまずき悩むケンにかけたフローラの言葉が印象的でした。
また、私自身にとっても耳の痛い言葉ですがホフマン氏の「多くの人はできるだけ現実を見ないようにしている」というせりふもよく分かります。またそれについて打破するホフマン氏のアドバイスも興味深くて面白いです。
他にもホフマン氏からの多くの助言の一言々々が印象的であり、『パートナーシップとお金のつながりについて』『お金を通して人間性の向上を考える意味』など考えさせられる挿話が多いのも今回の特徴です。
ただ改めて思ったのはこのお話が1980年代の日本のバブル期の時代に語られていた事に驚かされました。先の見えないどん底ともいえる不況に喘ぐ現在ではホフマン氏の言葉の端々が身にしみてよく解りますが、あの頃の豊かさが永遠に続くものだと信じられていた時代の中で大学生のケンが単独で未知の国へ訪れてお金の本質について学ぼうとしていた事に脱帽する思いであり、同時にメンターであるホフマン氏もお金の本質を理解されているからこそ、世相に惑わされずに確固たる信念において言動するホフマン氏に感服します。その意味でも後編となる今回も必読です。
この手の作品を読むとこのような考え方になればお金持ちになれるのかとすぐにお金と換算して考えがちになってしまうのですが(私もあながちそうです)、お金とは別に道徳的観点から捉えても人としての正しいあり方を仰っていると思います。 その意味でも本書を教材にお金について授業のカリキュラムの一環として小学生の時からホフマン氏の考え方を植え付けていけば、将来の世の中が少しでも変わるのではないかと思います(少なくともバブル期にうかれるような企業家や政治家は減少して冷静に世相を見つめる人々が増えれば、現在の困難な国の状況をも乗り切ることができるのではないかと思います)。
最後に主人公・ケンにしてもそうですが、与えられた課題にあらかじめ諦めて何もしない人よりもとにかく考えて行動を起こせる人が成功者となる第一歩の分かれ目のような気がします。