フィリップ・コトラーの代表的著書『マーケティング・マネジメント』あるいは『マーケティング原理』は、MBAの学生やマーケティング研究者の必読書ともいわれている。しかし、2冊とも日本語訳で1000ページ前後の大書で、一般の人が気軽に手に取れる書とはいえなかった。
それに対し本書は、マーケティングで最も重要と考える80のコンセプトを選び出し、それらをコンパクトに解説したものである。原著のタイトルからもわかるように、企業の管理者を主な読者と想定しているため、それぞれのコンセプトは、マーケティングの知識がなくても理解できるよう簡潔かつ分かりやすくまとめられている。一方、具体的な事例や著者自身が経験したエピソードなども随所に織り込まれており、著者の特徴は決して失われていない。まさにコトラーのエッセンスが凝縮された本といえる。
この80のコンセプトはアルファベット順に並べられており、またそれぞれで完結しているため、読者は最初から読み始めることも出来るし、興味のある項目だけを拾うこともできる。また、本文のボリュームに比して充分すぎるくらいの索引が巻末に収められているので、「マーケティング事典」としての利用も可能であろう。
マーケティングをこれから学びたい、あるいは自らの知識をブラッシュアップしたいと考えているビジネスパーソンや学生に、ぜひおすすめしたい。(戸田啓介)
登録情報
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80のテーマが約220ページに凝縮されています。
著名人の示唆に富むコメントや、ウィットの利いた例え話を
効果的に織りこんでおり、読者を飽きさせません。
何度も読み返し、考え直すたびに、新しい発見があります。
マーケティングは、担当者だけが考えるのではなく、組織の
全ての人が考えなくてはならない時代になっていると思います。
お勧めの一冊です。
確かに多くの批判的レヴュアーのおっしゃるとおり、これでマーケティングの全てを知ったことにはならないでしょうが、これは本書の趣旨からいって当然であると思います。しかし、こういった基礎的な内容を80項目に分解して整理してある本は他にあまりないのでは?
というわけで、かなり肯定的な評価となりました。
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