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13 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「哀しみ」という救い,
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レビュー対象商品: コスモスの影にはいつも誰かが隠れている (単行本)
「人間の一生はたくさんの哀しみや苦しみに彩られながらも、その哀しみや苦しみの彩りによってさえ人間は救われ癒されるのだという、私の生きることへの想いや信念がおのずと滲み出ているように思う。」(あとがき)
本書での著者の主張は、この言葉に要約されるでしょう。 本書の物語は、決して明るい話ではありません。気になる人、親しい人、愛する人が、様々な事情によって、自分から離れてしまう、それを哀しく、苦しく思う、そんなお話です。 にもかかわらず、確かに、読み終わった後、何か、温かいものが、胸に残りました。 どんな世の中になっても、人は人とつながっていたい、人を想っていたい、そのような、人と人とがつながろうとするときに発せられる暖かさが、本書のどのお話からも感じられるからでしょう。 いい本でした。これからもときどき読み返そうと思います。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ああこれは山川方夫では,
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レビュー対象商品: コスモスの影にはいつも誰かが隠れている (単行本)
一気に後書きまで読み終えて、乾いた現代には「ちょっとイイお話」が潤いになるのだなと思った途端同じような読後感が蘇った。それは山川方夫のショートショート集(「親しい友人たち」講談社文庫だったのですが今は絶版でしょう)。特に「カハタレバナ」の鮮やかなラストは山川の「夏の葬列」は有名ですが『待っている女」などの結末の哀切さと重なる。もちろんそれはどちらもが「人生の現実を凝視した時、当然、現れ出てくるもの」(「親しい友人たち」文庫解説からの引用です)を表徴した結果なのだと思います。大学時代に「東京漂流」と「メメントモリ」に衝撃を受けて以来30年近く経って高校時代に読んだ文庫本とが交錯するように思えて尚更感慨深い。本書についていえば挿入された藤原調の写真がどれも各編にピッタリで良いです。見上げた桜など目眩を覚えます。私にとって前の2冊と一緒に書棚に並べる本になりました。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
こころに静かに染み入る物語と文章,
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レビュー対象商品: コスモスの影にはいつも誰かが隠れている (単行本)
藤原新也さんは、自分のこころから信頼する数少ない人間の一人です。
「メメント・モリ」はバイブルであり旅をするときには一緒にかばんに詰め込みます。 ひさしぶりに心というか魂がふかくゆっくりと 揺さぶられた本でした。 生きることの本当の意味が、無駄なものをそぎ落とした 仏像のような文章でやわらかく語られています。 今の自分自身が、あまりにも頭で生きていることに気がつかされた本でもあります。 自分自身の肉体の声にもっと耳を澄ませて、 肉体が何を求めているかを聞き取ってやらなければ生きていく勇気が生まれないと 気がつきました。 そして、自分自身ではなく人のために生きていかなければ自分自身も生きていくことができないことも 気がつかされたことのひとつです。 いい話ののっている、感動する短編集ではありません。 生きること、生きていくことの本質を穏やかにつぶやくように 語ってくれる「メメント・モリ」と同じような 人生のバイブルです。 ふかくふかく、そしてとても穏やかで優しい本です。
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