1994年に刊行された「こうもりのルーファス/岩崎書店」
が翻訳者と出版社を新たにして再登場。
両者を比較してみると、かなり違いがあることに驚きました。
新版は旧版より倍近く大きいし、印刷色も落ち着きがあります。
旧版にはなかった絵柄もあるので、より原画に近い印象を受けました。
そもそも表紙からして、コウモリの向きが逆だし、いったいなんで?
調べてみると、海外で刊行されている作品も既に2種類あるので、
どっちを元にしているかの違いによるみたいですね。
色々事情があるのでしょうが、それはさておき。
普段は夜中に生活している、こうもりのルーファスくん。
とある好奇心から、昼間の世界にあこがれて眠らずに朝を迎えます。
太陽とともに表れる色鮮やかな世界。そこで自分の黒い体がいやに
なって、たまたま見つけた絵の具でカラフルな体に変身します。
それがきっかけで招いたトラブルと新たな出会い。
主役はルーファスなんだけど、人間の二面性に踏み込んでいる
ところは、ウンゲラーらしい展開です。モノクロ映画の世界に
郷愁を感じる我々の感覚はルーファスの裏返し。彼を助けた
タータロ先生の趣味も、ハンターに近いものがあるし。
単純に語りきれない奥深さがあります。