将棋やチェスをはじめとする、完全情報、有限手順、確定的、ゼロ和、二人のゲームの思考ルーチンを作るための知識の基本をかなり網羅した本。特に素晴らしい内容だとは思わないけど、類書を知らない(たぶん和書としてはない)ので出版する意義は十分にあると思える。一般論を知るための最初の一冊としては手頃だろう。
前半は原理的に解けることや全探索が実質的に不可能であることから始まり、実装方法がばかにならないことに触れる。入門書として良いと思う。後半は分枝限定法や関連するヒューリスティックや機械的な学習方法の原理や事例の紹介。このあたりの記述は数理計画や学習理論の本の内容と比べると理論としては恐ろしく初歩的であり、応用面では事例の紹介にとどまっている。元々はこのあたりの深い内容を期待して読んでみたのだけど、そういうのは一切書かれていなかった。そもそも根幹の部分の深い内容なんて分枝限定法以上のものは知られていないってことなんだろうけど。