平山氏により書かれた「ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術」がゲームのプログラミングに特化して書かれた本であるならば、この本はゲーム開発に関わる全ての事項について書かれた本であると言える。
その本の第3版がやっと日本語に翻訳されて出版されたのだから、ゲームプログラマにとっては喜ぶべき事だと思う。
内容についてはC++で書かれており、コーディング全般、ゲームの基本的な形、入力デバイスやUIの扱い、ゲーム内イベント、LUAによるスクリプトサポート、オーディオ、3D描画、物理シミュレーション、ネットワーク、AI、マルチスレッド、デバッグ、ゲームユーティリティ(ここだけC#)と扱っている範囲はゲーム開発全般に渡っていて、内容については申し分がない。
但し、この本は全ての知識を教えてくれる本ではなく、あくまで概略レベルについて書かれた本であるため、DirectXやオーディオファイルのもっと深い知識やこの本で扱っていないフレームワーク、アルゴリズムに関しては別の本を見る必要がある。(Game Programming Gemsシリーズとか)
また、この本の特徴としては商業ゲームを念頭に置いているため、他の本には書かれていないチーム開発やビルド、ソース管理についても書かれていて、まさに今からゲーム会社に就職する人に向いていると思う。(但し世界と日本ではゲーム開発の事情が異なるので全てが通用するというわけではないと思う)
また、この部分こそがこの本がゲーム開発に関わる事全般について書かれていると指摘している所である。
結論として、ゲームをただ作りたいという人には前述の「ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術」をお勧めするが、ゲーム開発について広く知りたいというのであれば、この本をまずお薦めする。