やり手の広告代理店プランナーが、仕事上で屈辱を味わわされた大手自動車メーカー副社長への復讐を思いつく。仕事も恋愛も人生はすべてゲーム、それに勝ち抜くことがすべてと信じるエリートのプライドが、物語の重要な背景となっている。そこに家出中の副社長の娘が絡み、ラブストーリー的な要素も加わっていく。おのおのの思惑が思わぬ方向に事態を変化させていくあたりは、稀代のストーリーテラーとしての著者の面目躍如だ。
こうした事件ものでは、複数の視点から立体的に描写をしていく手法が一般的だが、本作では一貫して主人公の視点からの著述となっている構成もユニークだ。読者にも、復讐相手の出方、警察の捜査などの状況はなかなか明確になってこない。これがサスペンス的で緊迫した雰囲気をいっそう盛り上げている。自信満々で鼻持ちならない登場人物のキャラクターをあえて強調するあたりも著者の計算どおりで、それだけにラストのどんでん返しが印象に残る。(松田尚之)
登録情報
|
彼女がどうやって共犯者となるのか。この狂言誘拐をどう締めくくるのか。そしてどうやって身代金を無事獲得するのか・・・
「ゲーム」の興奮からか男女の関係になってしまった令嬢とのその後も気になる後半、一気にどんでん返しが訪れる。
★この本の楽しみは、最後のからくりを知った後、前半に周到に張り巡らされたトリックを読み返してみることにあります。★
私は彼の作品は「秘密」から入ってしまったので、ついつい同様の読後感と感動を求めてしまいます!。その意味ではこの作品は「実によく出来たトリック小説」にとどまっていますが、『本をめくっている間は興奮と知的刺激の連続である』ことはお約束できます。
●別の楽しみ方としては映画を見る前に。「仲間由紀恵と藤木直人が主人公である」ということだけ頭にインプットして読んでみると、びっくりする位映像が勝手に浮かんできますよ。
偶然、知り合った男女が狂言誘拐を企てるストーリーだが、ゲームの名の元に、それぞれの思惑が交錯しながら、事態は二転三転と。そして最後には驚くべき仕掛けが・・・!?
この物語は誘拐モノにありがちな被害者側からの視点ではなく、相手の動向を見つつも一瞬たりとも気が抜けない犯人側からの視点で書かれています。1つ1つの行動をチェックする犯人の姿を想像すると、読んでいる人も興奮するはずです。特に、解決編にはとてつもないトリックが隠されているので衝撃を受けるコト間違いなし!!
全体的に、長くもなく短くもなくでとても読みやすいです。それにしても、東野圭吾氏の作品はとてもクオリティーが高い!!
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|