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ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より
 
 

ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より [単行本]

ハーバード大学医学部 ローレンス・カトナー博士 , ハーバード大学医学部 シェリル・K・オルソン博士 , 鈴木 南日子
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

ゲームは子どもに悪影響を及ぼすのか? 2,000名調査で見えた真実。
米国政府から150万ドルの予算を受けて、ハーバード大学医学部の研究者たちが1257名の子ども、500名の保護者、数百名の業界関係者を科学的な手法で徹底調査。犯罪の原因をゲームに求めることで見のがしてしまう、多くの根源的な問題を浮き彫りにした。

内容(「BOOK」データベースより)

米国政府から150万ドルの予算措置を受け、多くの分野からハーバード大学医学部精神科に集められた研究者たちが、ゲームが子どもに及ぼす影響を2年にわたって詳細に検証。歪められたゲーム批判から、問題の本質を発掘する。「子どもの味方」をアピールしたい政治家、めざましい成果を発表して世論に迎合したい研究者、ドラマチックな見出しを求めるマスコミへの、実証的で痛烈な反論の書。

登録情報

  • 単行本: 344ページ
  • 出版社: インプレスジャパン (2009/5/22)
  • ISBN-10: 4844327089
  • ISBN-13: 978-4844327080
  • 発売日: 2009/5/22
  • 商品の寸法: 21.2 x 14.6 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
33 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ゲームには暴力的・性的な表現が含まれるものもあり、一部のマスコミや有識者に「有
害である」と指摘されたりすることもあります。しかし、本当にそうなのか、具体的に
どのように有害であるのかといった議論があまりなされずに、本当に有害であると聖書
の文言のように流布しているようにも思います。

本書では多角的に様々な観点からゲームと暴力の関係について調べていますが、暴力的
なゲーム・性的なゲームをするから暴力的になったり、性非行に走ったりするような単
純な話ではないとしています。その他の要因のほうがゲームの要因以上に問題であるこ
ともしばしばです。

さらに、猟奇的な事件の犯人がアダルトゲームやアダルトビデオを多数所持していたり
すると、こぞって「それが犯罪に至らしめた」とオニの首を取ったかのようにセンセー
ショナルに報道されたりすることもあります。また、最近では、アダルトパソコンゲー
ムである「レイプレイ」の問題が取り沙汰され、これが暴力や性犯罪を誘発するのでは
ないかとヒステリックに叫ばれ、規制がされたり、自主規制に踏み切ったりすることも
ありました。心情的には、ゲーム→暴力、としたい気持ちは分からないでもないのです
が、それは何らかの個人的な価値観に基づいた考えであり、科学的には何ら証明されて
いないものです。そういう中で規制をしてしまうと、もっと大事なものを見落としてし
まうことになってしまいます。

色々な事例やインタビュー、事件、研究が本書では載せられていますが、大事なのは1
回のセンセーショナルな事件をことさらに取り上げ、相関関係を因果関係に誤解し、根
拠なく反対・規制するのではなく、クリティカルシンキングを持って、科学的にそれは
本当か?ということを常に問い続ける姿勢が大事であると本書を通して学べたと思いま
す。
このレビューは参考になりましたか?
22 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By たこやき21 トップ1000レビュアー
形式:単行本
アメリカ、ハーバード大学の研究者が、1257名の子供と、約500名のその保護者に対する2年間にわたる調査を行った。その結果を踏まえた上で、ゲームを犯罪の原因と捉えることの問題点、そもそもの調査の問題点などを記した書。

とにかく、読んでいて感じるのは、「ゲーム」についての研究というものの難しさ、だろうか。
序盤のゲーム批判論における誤解であるとかは、「知らないものは怖い」という歴史の中に入ることは明白であり、また、その中でどうしても偏見にまみれたものになりやすい、という危険性を示す。さらに、調査の概要などでも記されているわけだが、ゲーム、暴力性、攻撃性などを記す際に、どういうデザインをするのか、で大きく結果が変わってしまう。また、それらはゲームそのものだけでなく、周囲の環境などの要素も関わるわけで、余計に難しい。
また、「ゲームを悪者にする」ことによって生み出される危険性の指摘も重要だと思う。個人レベルで言えば、依存状態などに陥った場合、ゲームを悪とすることで、その家庭環境などに目を向けなくなってしまう可能性があるし、国や自治体レベルで言えば、防犯や教育政策などで大きな予算の浪費などにも繋がってしまう。そのようなものを批判・規制するより、身近な対策を練る方が安くて、かつ、確実という指摘はその通りだろう。

このような形で、ゲーム害悪論に関するものが綴られているわけだが、遠回しな言い方、留保を付けるような書き方が多い。まどろっこしい。ただ、ゲームがあまりに広い文化であることを考えれば致し方がないのもわかる。まだるっこしい言い方は、誠実さの裏返しなのだろう。
タイトルから、もう少し、調査結果についてのデータなどが載っているのかと思っただけに、多少、肩透かしを食らったような感じはあるものの、ゲーム害悪論について考えるきっかけとして良い書ではないかと思う。
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By FF2400
形式:単行本
暴力的・制定な表現を含むゲームが子供たちに悪影響を与えるのかどうか、を大規模な聞き取り調査で明らかにした論文をまとめた一冊。
一般書として書く際に表やグラフをかなり省略しています。
単なる調査結果と考察だけでなく、映画やコミックがゲームのようにやり玉に挙げられた歴史やゲームレーティングシステムについても書かれています。

調査の結果、ゲームが直接子供へ影響を与えることは認められませんでした。
むしろゲームは子供たちにとって、ストレスや怒りを発散する場所や、友達作りの場所となっていたこともわかります。
これは子供がゲームの世界を仮想世界であることをしっかりと認識しつつ、現実の世界と区別していることも意味していす。
そして、驚くほど親から言いつけられたことを守る子供の姿も浮かんでくるのです。
「親に悪いゲームだ、と言われたからやらないんだ」といったものです。
ここから著者は、子供が良いゲームと悪いゲームを見分けるメディアリテラシーの重要性や、親自らがゲームのことについてよく知るべきであるという結論に達しています。
ある意味普通の考えではありますが、ゲームの悪影響が実証されないならばこうした考えに至るのは当然のことでしょう。

原題は「Grand Theft Childhood 」。
暴力的要素を含むゲームとして有名な「Grand Theft Auto」のもじりです。
直訳するなら「子供時代を奪う重大犯罪」となります。
ではその重大犯罪とは何なのかについては、おそらくゲームを過剰に批判することで本質が見えなくなるということなのだと思います。
ゲームにどっぷりつかる子供は、著者によれば精神疾患などの問題を抱えている可能性があると言います。
もし「ゲームが悪い!」と決めつければ、こうした病気や問題の発見が遅れてしまい、子供のためになりません。
ここに一つ私が付け加えたいのは保護者が子供からゲームを引き離すことで、子供が子供の社会を生きるために有用なゲームというツールを失う問題です。
すでに子供の生活とゲームは切っても切り離せない関係になっていますから、 意識的に引き離すよりも、どうつきあっていくかを考えた方が良いと思うのです。

本書の後ろの方は、保護者がゲームについて子供とどのように接すればよいのかについて示唆に富む事例が述べられています。
どちらかというと子供にゲームを与えることに戸惑う保護者に向けて書かれた本ではないかと思います。
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