アメリカでゲーデルの不完全性定理をはやらせた古典的名著です。
難しい論理学や数学の話は最低限にして(知っている人には参考になるように若干書いてありますが、初めに読むときは無視していいでしょう)、ゲーデルの不完全性定理とは何かをやさしく解説しています。
基本的に不完全性定理を19世紀後半の数学の流れに位置づけて、不完全性定理は非ユークリッド幾何学とともに出てくる無矛盾性の問題に対するアプローチ、と見ています(そのため、第二不完全性定理に重点が置かれます)。
全般的に以上の点、つまり幾何学における無矛盾性証明の流れとゲーデルの証明の要点を解説することに徹していて、不完全性定理がどんな帰結を持つのか(これについては結論部で少し触れられますが)、他の分野の成果とどのように関連するのか、ゲーデルはどんな人なのか、という点にはまったく触れられていません。
今から見れば計算論的視点や伝記も欲しいところなので、星4つです。