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ゲルマニウムの夜―王国記〈1〉
 
 

ゲルマニウムの夜―王国記〈1〉 [文庫]

花村 萬月
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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第119回(平成10年度上半期) 芥川賞受賞

出版社/著者からの内容紹介

人を殺し、育った修道院に舞い戻った青年・朧は、修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せる。世紀末の虚無の中、「神の子」は暴走する

登録情報

  • 文庫: 316ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2008/10/4)
  • ISBN-10: 4167642034
  • ISBN-13: 978-4167642037
  • 発売日: 2008/10/4
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
初めて、花村萬月さんの小説を読んだのですが、正直侮っていました。
プロフィールとペンネームから、世俗的な小説家かと思っていたのですが、この文章力!圧倒的な存在感!
描写されているのは、倒錯的とも思える虐待や性行為が多く、好き嫌いが分かれるところだと思うのですが、描きたかったのは、もっと先にあるものだと伝わりました。
存在というもの、神というもの、観念を突き破る衝動の不思議、どういうアプローチをして、悟っていくのかは人それぞれで、この主人公の青年は修道院という檻の中で、その中でしか通用しないルールの中で、自我に目覚めていく。
頭脳が明晰すぎると、常識にくるまれている安心感はもてず、その外にあるものまで見えてしまう。
登場人物がなぜかリアリティがあり、怖い。でも、抗えない力がある。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
花村氏は本作で芥川賞を受賞した。
十年以上前、芥川賞受賞時の文芸春秋で読んだ。同時受賞は藤沢周の『ブエノスアイレス午前零時』(なぜに『ブエノスアイレス摂氏零度』とそっくり・・・?)。

個人的には、花村氏の書く物は好きではないが、この作品は別格である。
主人公は犯罪者で教会に逃げ込み、そこでも涜神的な行為にふけるという悪漢小説仕立てなのだが、暴力描写やラストシーン近くの妊娠した豚を殺し豚の胎児を火の中に放り込む黙々と赤羽神父の描写などがあまりにも強烈である。それ以来の10年間にわたってこれほど強烈な印象を残す芥川賞受賞作は出ていない。

続編にも目を通そうとしたが、この第一話ほどの凄みは無いのでやめた。一応、この一作で完結している(芥川受賞時に、選考委員の石原慎太郎だったかが完結物として読んだのにシリーズ物かよ、と文句を言っていた)ので、シリーズ物はハードルが高いと思わず、まずはこの一巻から読んでみることをお薦めする。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ふとあご トップ1000レビュアー
形式:文庫
頭脳明晰だが暴力的な少年が殺人を犯し、警察の手の届かない修道院へ戻ってくるところから始まる。
修道院という世俗的には聖なる場所とされるところで本来考えられない、暴力、セックス、同性愛というものを生々しく描き、
神聖なるものの欺瞞を暴いているといえるだろう。

花村氏の暴力やエロスの描き方は生々しく、特に暴力に関しては描写といより、空気感のようなものを伝える力が優れている
ように感じる。
そういったグロテスクな恐怖に触れたくない人は本書は読まない方がよいだろう。
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最近のカスタマーレビュー
これが芥川小説家だ
基督教信者の私もこれには心動かされた。
黒いものを書くならこの書の様に反吐が出る面白さは必要だろう。... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: 蚕
彼にしか書けない物語
相変わらず自分の世界を築いて行く花村萬月。
だれにでも書けそうなマニュアル化された小説が多い中、
彼の様な存在は貴重だと思う。... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: 港太郎
非凡な作家
花村氏の作品はまだ数作しか読んでいないが、文章の表現、大胆かつ緻密な構成には著者の非凡さを窺わせる。。... 続きを読む
投稿日: 2006/7/7 投稿者: たか
ぼくの王国はナマグサいですよ
『ゲルマニウムの夜―王国記〈1〉』です。続編も出ています。第1巻である本書は芥川賞受賞作『ゲルマニウムの夜』を含む連作短編3本です。... 続きを読む
投稿日: 2006/3/21 投稿者: ミーミルの泉
何処まで進む純文学のサブカル化
 下らない。しかし、文章力は他の芥川賞作家先生よりもあるだろう。「他が低すぎるだけだが」... 続きを読む
投稿日: 2005/12/30 投稿者: misidazai
独特の雰囲気に引き込まれる
冒涜、倫理、キリスト教、修道院。迫力もあり、哲学的。特に第2集のモスカ神父と主人公の会話は圧巻、盛り上がる。久しぶりに他の作品も読みたくなった作家の一人である。こ... 続きを読む
投稿日: 2005/10/10 投稿者: いじさま
萬月ワールド
以前から、気になっていた花村萬月に触れた第1作目がこの本でした。
本の中に漂う雰囲気・著者の知識の広さにぐいぐいひきこまれました。... 続きを読む
投稿日: 2005/9/19 投稿者: ma125
アブノーマルの中のノーマル
まるで御伽の中のようなアブノーマルな世界の中の、人間味あふれるノーマルな登場人物たちが魅力的でした。面白かったです。
投稿日: 2004/2/26 投稿者: アルパチーノ
恐るべきリアリズム
衝動的残虐性と性の揺らぎの中、背徳をもって宗教と対峙する主人公。彼を導き毎夜媾合を重ね、火刑を夢想しながら身悶えるアスピラント。肉欲の誘いに抗えない修道女。そして... 続きを読む
投稿日: 2004/2/5
賛否、好き嫌いがはっきり分かれそうな小説
... 続きを読む
投稿日: 2003/12/2 投稿者: yuko-hozu
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