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ゲノムと聖書:科学者、〈神〉について考える
 
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ゲノムと聖書:科学者、〈神〉について考える [単行本]

フランシス・コリンズ , 中村 昇 , 中村 佐知
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,730 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

フランシス・コリンズはヒトゲノム計画をリードし、遺伝子の全塩基配列の解読に成功した著名な生物学者である。その科学者が、なぜ〈神〉について語るのか――。

自然科学分野で世界をリードするアメリカでは、宇宙や生命の起源をめぐって、聖書の教えこそが正しいと進化論を受け容れない人々が存在し、科学と宗教をめぐって白熱の議論が展開されている。

このような社会状況を背景に、著者は、無神論者の家庭に育った科学者でありながら、後にクリスチャンとなるまでの自身の葛藤にみちた体験をまじえつつ、科学的真理と信仰的真理との追及は矛盾するものではなく、人間が豊かな世界を築いていくために必要な営みであると説く。

内容(「BOOK」データベースより)

科学と宗教の溝はなぜ埋まらないのか?どちらも“神の言語”を読み解き、真理を探究する営みであるのに―。国際ヒトゲノム計画の立役者が、現代アメリカ社会における科学と信仰の確執を越えて、その調和の可能性を探る。

登録情報

  • 単行本: 304ページ
  • 出版社: エヌティティ出版 (2008/9/29)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4757160194
  • ISBN-13: 978-4757160194
  • 発売日: 2008/9/29
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
著者は指導的な分子生物学者で、リチャード・ドーキンスから宗教的な科学者(科学的合理主義と宗教の非合理主義のタブルスタンダードを用いている)と名指しで批判された一人。人間原理、聖書の解釈、奇跡をどう考えるか、進化理論と聖書など、ところどころドーキンスの批判を意識した構成になっていると思われる。

それ以外にもES細胞の研究利用についてやアメリカの進化論教育、創造論とID説、行動遺伝学など、宗教的科学者の信仰・宗教観・科学観について事細かに述べられており大変興味深い。ただし話題が広く自伝的記述もしばしば見られる分やや散漫。エッセイと考えるといいだろう。

ドーキンスの批判に直接答えている部分はわずかだが、かなりショボくてがっかりした。基本的には「ドーキンスが批判している神と自分達が信じる神は別」「無神論も宗教」というもの。信仰が非合理だという指摘には「トマスアクィナスら先人たちが合理的だと論証した」と述べるにとどまる。いずれもドーキンスが徹底して批判しているロジックの繰り返しで新しい部分はない。

隙間の神論に陥ったり、あり得そうもないことが起きたからといってすぐに奇跡だと飛び付いてならないなど、科学者らしい一面も見せる。結局のところ、証拠はなく、合理的でも論理的でないが「それでも私は信じる」ということなのだろう。本書を通じて科学者が非合理的な一面を持っていても別にいいのではないか思うようになった。

SJグールドもおおむね同じ視点から宗教と科学の関わりについて論じていたが、彼のように言い訳がましくない分(論理的には無理がある部分が多いが、著者の真摯な姿勢は伝わる)読みやすい。
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
輪廻転生というコンセプトを受け入れ得る文化的素地を持つ日本においては、神仏等の存在と、進化論とは、さほど相矛盾せずに受け入れられ得るのかも知れない。しかし、神がその手で全宇宙を創造したとするユダヤ・キリスト・イスラム的世界観と、進化論とは、相互に排斥しあうものである、と一般的に理解されてきた。

本書は、米国ヒトゲノム研究所の元所長であり、国際ヒトゲノム計画のリーダーを勤めた著者が、第一線に立つ科学者としての立場から、一般の人にも理解できるよう平易な解説を心がけながら、最新の科学的研究の成果に基づいたコスモロジーを展開。一方で、著者の個人的な信仰覚醒についても告白しながら、信仰者としての理解・信条と、叙上の科学的コスモロジーとが調和する接点を、探求している。その姿勢は、科学者としても信仰者としても、真摯・公平・誠実なものである。

本書を読むことにより、ゲノム・ビックバン・量子力学等の先端科学の基礎理解を得られるのみならず、普段漠然としか考えることのない宇宙観(しかも、科学的な意味あいのみではなく、何故我々はここにいるのか、という哲学的な意味あいも含めて)について、自分はどの立場をとっているのか、それは先端科学とどう関係するのか・矛盾しないのか、ということについて、すっきりと明快に整理させてくれる。唯一神を信じる者にはもちろん、そうではない漠とした(あるいは確固たる)無神論者にとっても、読んで損をさせない書だと思う。
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7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
研究者でもありクリスチャンでもあるという立場から感想を書かせていただきます。

もっとも感銘を受けたことは、内容がクリスチャンにもそうでない人にとっても議論を起こしそうな話題であるゆえに、真摯に科学と信仰と向かい合い、客観的なエビデンスを丁寧に書かれていて、謙虚に自分の考えをのべていること、その主張の根幹に世界の人々に対する愛が感じ取られたことでした。
そしてもっとも学んだこと。それは、クリスチャンが冷静かつ正確な知識に基づくようなものごとの捉え方をしないと、誰かがキリストと出会い、信仰をもつときの妨げになる可能性があるということ。なので、信仰の本質的なことにふれない部分で心を閉ざし、現在の科学的認識に反することを「神の意に反する」とか言って、声だかに叫ぶべきではないということ。

この本を読みながら、ひとつの確信が強くなっていくのを感じていました。それは、科学を真摯に、丁寧にみつめていけば、いつかそこに神の指の跡を見いだすことができるという確信です。

残念な点は、次の二点。まず、有神論的進化論(神が天地を創造し、目的を持って生物を進化させて人類を誕生させたということ)をサポートするのがこの本のひとつの目的であるのに、一般向けの本なので仕方ないかもしれませんが、それをサポートする科学的エビデンスをもう少し多く記述してほしかったと思います。たとえば、創造論者が提唱している化石の年代の測定法の問題点についての反論があるなら(はっきりした反論はしていないがそれを臭わせています)、ちゃんと紙面を割いて説明すべきであったと思います。次に、「何を信じるのかは一人一人がよく考えて決めるべきだ」で”終わっている”ところ。
私も、誰かに聖書の話をしたりするときには同じように言います。でも、「そうなんだけど、でもやっぱり、私としては◯◯さんにイエス・キリストのことを信じてほしい。」と一言だけでも書いてもよかったのではと思うのです。
というのは、著者はキリストによる救いを信じていて、その他の方法では救いがない(つまり信じなければ神の裁きのもとに地獄に行く)ということを信じているはずなのです。この本を読めば、彼の心に人々の魂の救いを願うあたたかい心は感じ取れます。なにかの圧力があったのか、ご自身でそのように判断されたのか真相は不明ですが、そのような個人的な思いを書かれてもよかったのではないかと思うのです。それは信仰の強要ではなく、読者に対する真実の愛の表れだからと思うのです。

レビューにはふさわしくないかもしれないのですが、すばらしい本でありながらこれらの二点が個人的に引っかかってしまうゆえに☆4つとさせてしまいました。
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