「エスター」(09)とライバル的な作品(製作は本作が古い)という事で観賞。
例の児童虐待場面を始め物語進行に伴い不条理と異常性の世界が展開されていき視覚的な映像を効果的に生かしながら観る者の恐怖心を内面から煽る演出描写が秀逸である。 サイコ・スリラー色とオカルト・ミステリー色が合体した様な異色のショッカー映画である。
悪魔憑きか、魔物なのか、兎に角魔性の少女リリーのキャラが凄まじく恐ろしい。人の心を読み、人の弱味につけ込み、人の恐怖心をエネルギーに変え、サイキック・パワーを駆使して人の命を弄ぶのだ。犠牲者の一番嫌な方法で殺すという悪趣味、陰湿極まりないのである。
ヒロインのレニーが気合の入った熱演、恋人役B・クーパーは物語中最もショッキングな怪死を遂げている。不気味で無機質だった両親の末路も衝撃的であった。クライマックスでのレニーがリリーの弱点を発見する流れがスリリングで見応えあり、怒涛の結末まで一気に見せる。
今までで有りそうで無かった邪悪なキッズ・ホラー物として斬新奇抜な設定内容は部分的に突っ込み所は有るものの、全編に満ち溢れた緊迫感と突発的な超常現象による戦慄感、洗練された映像とカメラワーク、手堅い役者達の演技力等 大変調和がとれた仕上がりでホラー映画好き納得の一本であろう。