本書の構成としては、11の章(1.法源, 2.裁判制度, 3.契約法, 4.会社法, 5.反トラスト法, 6.証券取引法,
7.製造物責任法, 8.環境法, 9.雇用関係法, 10.知的財産法, 11.Legal Research〜法律情報検索入門〜)
に分かれていて、そのそれぞれの章(だいたい各20〜30ページ)の前半に各分野のoverview(日本文)、
後半には、各分野の参考となる判決文など(英文)を載せています。
(第11章は、レクシスの判例検索システムの宣伝のような気もしますが。)
本書は、アメリカ法を少し勉強したい人のためのとっかかりとして書かれているようですが、各章ごとに
10ページほどの日本文の解説があった後に、いきなり10ページほどの英文の判決文が載せてあるという
スタイルなので、「初学者向け」にしてはハードルが高すぎるかと思います。
(「英文判決文の読み方」のような概論記事や各判決の詳しい解説が載っていればまだ読めるかなとも
思うのですが、そういったものもありません。)
上記の章立てを見ると、主にビジネス用でアメリカ法を一通り知っておきたい人のために書かれた本
のように思います。そのような本で手ごろな本はありそうでないので、出版の狙い自体はいいと思うの
ですが、残念ながら、本書がその目的に十分応えているとは言えないでしょう。
無理に「ケースブック」にしないで、日本文の解説だけでもうちょっとふくらませて、400ページ弱くらいで
まとめたらちょうどいいのでは?と思いました。