正直言って絵は綺麗じゃないです。
ですが凄まじいほどの生命力を感じます。
女が蕎麦を食らい尽くすシーンなんて壮絶に下品で汚い描写なんですが
逆に泥を啜っても生き延びて時代を眺めてやろうと覚悟している銀子に
なんとピッタリな作画なのでしょうか・・・。
そしてストーリーが良いのです。
確かに他のレビューの方もおっしゃるとおりの「人狼」の焼き直しなのですが
映画を知っている方はラストの大番狂わせに驚愕することでしょう。
自分が思うにその結末は押井さんが「人狼」から「イノセンス」を経て
「立喰師列伝」で得た人生観ではないかと思います。
もう全然ジャンルが違うのですが富野由悠季さんが「ガンダムイボルブ5」で
「逆シャア」では不幸だったクエスとハサウェイとアムロに
幸せな結末を描いたのを観たのと同じ感動でした。
地球上に居場所がどこにもないのに手と手を取り合って疾走する二人。
結末が不幸でもその思い出だけで残りの人生は生きていける。
とても感動したお話です。