手元に本がないため正確な引用はできないのですが、
世界の宗教家が集まる平和シンポジウムに招待された河合先生。
あまりの形而上的かったるさに「人に不親切にしろなどという宗教があるはずない」じゃん的、発言をして無視されたというエピソードが書いてありました。
意外と過激、なのですね。
タイトルに『ケルトを巡る旅』とありますが、ヨーロッパでもケルトの魂は、表に見えるキリスト教に覆い尽くされ、見えません。
見えないけれど確かにあるもの。
これを語ろうとするとき、その本質に直接触れられないからといって、その周辺や輪郭を語るといった方法論は、多くの人が試しましたが、どうもうまくいかないようです。
そんな時、素敵なウソという補助線を引くことにより、見えないものを浮かび上がらせるというのが、河合隼雄の知性なのだなと思いました。
精神疾患と言うより狐憑きといった方が、よい場合もあるわけです。
もちろん、ケースバイケースで、選ぶ難しさはあります。
そのなこんなで、いつものように言葉にならずにいた興味をそそられる読書でした。